一般社団法人 全国個人事業主支援協会

COLUMN コラム

同じジャンルの漫画が読めません。
それは、全て自分の作品より優れているように見えるからです。
出来ない自分を知るのが怖いのです。

私は、いつかすごくいい作品を描いて売れてやると、心の中でひっそり闘志を燃やしているのです。

だったら、もっと同業者の作品を見て勉強すべきでは?
同じジャンルの漫画を読んで、良いところを勉強し、積極的に取り入れていくべきでは?
たしかにその通りです。
読めないなんて、寝ぼけたことを言っている場合ではありません。
だけど、やっぱり
出来ない自分を知るのが怖い!
傷付くのが怖い!
どうにかして、読まずにいい作品を描きたい!
アシスタント時代にお世話になった売れっ子の先生は、自分の作品と同じジャンルの漫画を読まない人でした。
もしかしたら、私もそっちのタイプなのではないのか。
自分の内なる力だけで素晴らしい作品を生み出せる人間なのではないのか。
そんな天才の心持ちで最近まで漫画を描いてきました。
…ですが、全くいい作品を生み出すことは出来ておりません。
この考え方は間違っていました。
いくら図工の成績が良くても、私はただの凡人なのです。
私は気付くまでにとんでもなく月日を費やしてしまいました。
自分に甘甘なせいで…恐ろしいです。
漫画を描き始めて約10年、私は天才ではないんだと実感し、ようやくとても傷付きました。
そして最近気づいたこと。
欲しいと思っていたものが、諦めた途端に手に入る。
これって、誰でも一度は人生の中で経験していると思います。
それなら、いい作品を生み出して売れてやるという考えを捨てたら、逆にいい作品を生み出すことが出来るのではないか?
次はこの考えでいってみます。
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小山 瑠見子

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