一般社団法人 全国個人事業主支援協会

COLUMN コラム

Claude Code(以下「Claude Code」)を活用する際の設定・運用におけるベストプラクティスを、開発者視点で整理いたします。

✅ 基本設定・準備フェーズ

1. プロジェクトのコンテキストを明確に提供する
• Claude Code に取り組んでもらうリポジトリやモジュールの構造、目的、主要技術スタック(例:Next.js, Go, AWS SDK)などを 冒頭で説明 しておきましょう。 
• 特有のコーディング規約、フォーマッタ/リンタ(例:GoLint, ESLint, Prettier)、テストスタイルなどをプロジェクト内ドキュメント(例:CLAUDE.md など)にまとめておき、Claude に認識させておくと効果的です。 
• Git やバージョン管理のワークフロー(例:main/develop/feature ブランチ、コミットメッセージ規約)も事前に伝えておくと、Claude に作業させる際に整合性が出やすいです。

2. 環境・アクセス権限を整える
• Claude Code がリポジトリにアクセスするなら、適切な read/write 権限の管理を設けましょう。実行可能なコマンドを限定することで誤操作リスクを下げられます。 
• 複数の作業を並行して行う場合、例えば Git Worktree を使って複数の作業ディレクトリを用意し、Claude Code をそれぞれ別のワークツリーで走らせる運用も有効です。 
• コスト面・利用制限(トークン消費、モデル使用回数など)も確認・管理しておくことをお勧めします。特に大量に生成・実行を伴うタスクでは注意が必要です。 

3. CLAUDE.md やカスタムコマンドを用意する
• プロジェクト固有のルールや好みを書いた CLAUDE.md をリポジトリに置き、Claude に参照させることで、繰り返し修正が少なくなります。 
• .claude/commands/ ディレクトリに Markdown でスラッシュコマンド(例:/fix-issue, /optimize)を作っておくと、チーム全体でClaude を統一的に使え、効率が向上します。 

⚙️ 運用時のワークフロー・使い方のコツ

1. 明確なタスク定義と段階的指示
• 何をしたいのか(例:Next.js アプリの特定ページ改修、Go SDK の v1→v2 移行など)を 目的・背景・制約を含めて一回で説明すると、余計な戻りが減ります。 
• タスクが大きければ「概要 → 分解 → 実装」という流れで指示しましょう。例えば「まずはモジュール構造をレビューし、次に依存関係を整理し…」など。 
• Claude に “think” や “think harder” といったキーワードを入れると、より深く考慮してくれるモードになることが報告されています。 

2. テスト・リンティング・フォーマットを忘れない
• Claude に生成・修正させるコードには、必ず テストコード/ユニットテストを含めるよう指示すると、後工程がスムーズになります。特にユーザーご自身がテストも重視されているので親和性が高いです。 
• コーディング規約・リンタ・フォーマッタ(Goの場合 golangci-lint 等)を事前に設定して、Claude にそれを守るよう促すのがおすすめです。 

3. コードレビュー・コミット・PR生成も活用
• Claude をレビュー支援(バグ検出、セキュリティチェック、リファクタリング提案)として使うと、ヒューマンの負荷が下がります。 
• 例えば「このブランチとの差分を見て、問題点を3つ挙げ、PRコメントも書いて下さい」という流れも有効です。
• 自動生成されたコミットメッセージや PR の説明文も、Claude に任せると質が高いことが報告されています。 

4. 登録・制約を設けて安全な利用を
• Claude Code に対して「読み込み(参照)は自動でOK/書き込み・削除は確認を取る」というルールを設けると誤操作リスクが減ります。 
• 大きな変更を任せる際は、まず別ブランチで実行・検証 → 本番ブランチにマージというワークフローを守ると良いでしょう。

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