一般社団法人 全国個人事業主支援協会

COLUMN コラム

どうも、遠藤です。

今回は最近自分が実践しているフリーランスエンジニアとしての顧客との向き合い方についてお話したいと思います。

「お手伝い感覚」で働く人と、責任を持って働くということ

世の中には、「自分はあくまでもお手伝い」というスタンスで仕事をしている同業のフリーランスをしばしば見かける。
言葉を選ばずにいえば、「与えられた範囲だけをやる」「最終責任は自分ではない」といった立ち位置を意識しているタイプだ。

もちろん、業務委託や下請けといった契約形態において、「どこまで責任を負うか」は線引きが必要だし、無理に背負いすぎることは健全ではない。
だが一方で、「自分の業務領域に責任を持つ」という感覚を欠いた働き方は、どうしてもプロジェクト全体に歪みを生むことがある。

「お手伝い感覚」がもたらす歪み

お手伝い感覚で仕事をしていると、仕事の優先順位を自分でつけられなくなる。
なぜなら、「どのタスクが自分の成果にどう影響するのか」という意識がないためだ。
その結果、依頼を受けても「どれが一番大事ですか?」と尋ねてしまうことになる。

本来、複数のタスクが発生したときに必要なのは「どれも重要な前提で、どう進めれば全体が滞らないか」を自分で判断する力だ。
ところが「お手伝い」という前提に立ってしまうと、「自分で考える」ことよりも「指示を待つ」方へ傾いてしまう。
それは一見、安全で確実な姿勢のように見えるが、結果として責任感の希薄な仕事に見えてしまう。

自分のスタンス:「自分ごと」として動く

私はどんな立場であっても、「いま関わっている仕事は自分の仕事である」という意識を大切にしている。
取引先との直接の契約であろうが、元請けであろうがさらにその下請けであろうが、契約の線引きに関わらず、自分のタスクを他人事にしないという姿勢だ。

これは単なる精神論ではなく、実務上の効果も大きい。
自分ごととして動く人は、必然的に全体の流れを理解し、優先順位を自律的に判断できる。
また、プロジェクトの中で「信頼できる人」として扱われやすくなる。
これはキャリア形成という観点からも非常に大きな差になる。

「お手伝い感覚」で終わらせないために

もちろん、すべての人が同じ熱量で働く必要はない。
ただ、自分がどんな姿勢でその仕事に関わるのかは、常に自覚的であるべきだと思う。
その意識が、チームの中での発言力や信頼度を左右するからだ。

「お手伝い」ではなく「自分の責任範囲を全うする」。
その違いが積み重なることで、結果として大きな成果と信頼がついてくる。
私はそう信じて、日々の仕事に向き合っている。

以上、では今回はこの辺で。

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遠藤 薫宏

都内在住 フリーランスのWebエンジニア

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