一般社団法人 全国個人事業主支援協会

COLUMN コラム

  • 人手不足をどう解消するか

経営コンサルタントとして相談を受ける中で、人手不足の相談は多い。社会的に人手不足は問題となっており、それは特に地方のさらに郡部となると顕著だ。新卒採用でも売り手市場であり、25年程前の就職氷河期がはるか過去のことに感じる。

地方の経営者は「人員が足りなくて...」「優秀な人材を採用したい!」などが多いが、高齢による退職が続き、事業継続が難しい、廃業するしかないといった深刻な相談もある。ITやDXによる省力化にも限界がある。最終的には人の手が必要である。このような相談をする経営者の多くは、往々にしてこれまで、人材の採用や育成に消極的であった企業がほとんどである。日本の人口推移をみれば、この状況は容易に予想できたはずであるが、問題が顕在化するまで見て見ぬふりをしてきた結果であろう。

人材はまさに売り手市場であり、地方の企業が優秀な人材を採用することは容易ではない。企業としてはそのような優秀な人材に選んでもらえるように事業を磨き上げる必要がある。しかし実際は、新卒・中途採用を積極的に行い、その人材を自社で育成する方が現実的であろう。その中には社内のOJTはもちろん、社外の集合研修に参加させることも有効である。いずれにしても、コストをかけて将来への投資として人材を育成することが課題であるが、それを実践できない企業の人手不足が解消することはないであろう。

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冨安 航生

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