最近、「春と秋ってどこ行ったんだろう?」と思うことが増えました。
気づけば冬が終わったと思ったら一気に夏の気温。
秋を感じる前に、また冬の気配。
そんな“二季”のような日本の気候を過ごしていて、ふと感じることがあります。
夏はとにかく長くて、強烈。
昔は「梅雨明けと同時に夏が始まる」ようなイメージでしたが、今は梅雨の途中でも30℃超えが当たり前になってしまいました。
冬も冬で、急に寒くなる。
気温差が激しすぎて、身体が季節に追いついていません。
「春はどこ?」「秋は?」
そんな疑問を毎年くり返しています。
昔は、季節のグラデーションがもっと繊細に感じられた気がします。
・春の匂い
・秋の風
・気温が少しずつ変わる感覚
こういう“ゆっくり変わる季節”が年から年へと薄れているように思うんです。
ほんの少し空気が変わっただけで、季節を感じ取れたあの感覚。
今では急激な気温変化に押し流されてしまって、しみじみ「季節だなあ」と思う余裕がありません。
ただ、それでも時々、「あ、季節が変わりはじめてる」と感じる瞬間があるんですよね。
・朝の空気が少し軽い
・夕方の光がいつもより柔らかい
・木の葉の色がほんのり変わっている
こんな小さなサインに気づいたとき、なんだかほっとします。
「まだ季節って生きてるんだな」と。
日本が“二季化”してきたことは確かだと思うけれど、
その中でも自分なりの季節の感じ方を大切にしたいなと感じます。
昔みたいに四季をはっきり味わえなくても、
日常の中にある小さな変化を拾っていけば、
ちゃんと季節はそこにある。
無理に「四季を感じなきゃ」と思わなくてもいいし、
「二季でもいいか」とゆるく受け入れるのも悪くありません。
季節が薄く、短くなっていく日本で暮らしていると、
昔の四季の記憶と今とのギャップに戸惑うことがあります。
でも、二季の中にも小さな自然の変化は確かにあって、
そのひとつひとつを感じることで、
今の時代なりの“季節の楽しみ方”ができるのかもしれません。