一般社団法人 全国個人事業主支援協会

COLUMN コラム

  • ふるさと納税の現状と課題

ふるさと納税は、納税者が任意の自治体へ寄付を行い、その金額の一部が所得税・住民税から控除される制度である。実質的な自己負担額は原則として2,000円であり、控除上限は所得・家族構成によって決まる。

制度の狙いは、都市部に集中しがちな税収を地方へ分散させ、地域活性化につなげる点にある。自治体は寄付を獲得するために返礼品を設定するが、返礼品競争が過度になり、地場産品の範囲や返礼割合を巡って総務省が規制を強化する状況が続いている。

現状の論点は次のとおり。

  1. 税収偏在の是正効果
    一部自治体では寄付が大幅に増えているが、都市部の住民税流出による財源不足とのバランスが課題として残る。
  2. 返礼品競争の歯止め
    規制によって一定の抑制は働いているが、寄付が返礼品目的に偏りやすい構造は変わっていない。
  3. 行政コストと透明性
    事業者・自治体・寄付サイト運営の手数料構造が複雑で、寄付額がそのまま自治体の財源にならないケースがある。

制度は地方財源確保に一定の効果がある一方、持続的な地域振興の仕組みとして成立しているかについては自治体ごとの差が大きく、長期的な検証が必要である。

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荒木 雄太

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