フリーランスとして活動していると、「もっと単価を上げたい」「労働時間に対して収入が見合わない」と感じる瞬間は少なくありません。とはいえ、単に値上げを宣言するだけでは受け入れてもらえないのが現実です。単価アップには、戦略的な準備と継続した行動が欠かせません。ここでは、実際に効果が出やすい取り組みを整理して紹介します。
1. 実績を“見える化”して提供価値を明確にする
単価が上がらない最大の理由は「提供価値が相手に伝わっていない」点です。
・成果物の事例
・数値として示せる改善実績
・お客様の声
これらをポートフォリオやLP、提案書に整理しておくことで、依頼主は「この人になら相応の対価を払う理由」を理解できます。見える化ができるだけで、交渉の通りやすさは大きく変わります。
2. スキルの“掛け合わせ”で希少性をつくる
単一スキルは競合が多く、価格競争に巻き込まれやすい領域です。そこで、相性の良いスキルを組み合わせると差別化が生まれ、希少性が高まります。
例)
・ライティング × SEO
・デザイン × マーケティング
・動画編集 × シナリオ制作
2つ以上を掛け合わせると、単価アップに直結しやすくなります。
3. 「時間売り」から「成果売り」へシフトする
時給換算で仕事を受け続けると、いくら働いても収入は頭打ちになります。成果物ベースやプロジェクトベースの契約を提案することで、工数ではなく「価値」に対してお金をもらえるようになります。特に、改善提案や運用までセットにする仕組みをつくると、継続契約も獲得しやすくなります。
4. 交渉のタイミングを“契約更新・成果が出た直後”に固定する
値上げ交渉はタイミングが9割です。おすすめは以下の2つ。
・契約更新のタイミング
・成果が出て相手が満足しているタイミング
「実績ベースでの改善ができたため、次の契約から◯%アップさせていただければ嬉しく思います」のように、理由を添えることが重要です。
5. 安い案件を手放して、時間を高単価案件に回す
単価アップのためには、低単価案件を減らす勇気が欠かせません。時間が空けば、提案活動・学習・高単価案件への対応に集中できます。最初は不安ですが、収益構造が整うと「少なく働いて、しっかり稼ぐ」働き方に近づきます。
単価を上げるために必要なのは、「価値を高めること」と「価値を伝えること」の両輪です。小さな改善を積み重ねるほど、1件あたりの収入が増え、フリーランスとしての自由度も大きく広がります。ぜひ今日から一つずつ実践してみてください。