東日本不動産流通機構(東日本レインズ)は11月11日、2025年10月度首都圏(一都三県)不動産市場の動向を発表しました。中古マンション、中古戸建ともに成約件数は大幅に増加し、成約価格も総じて堅調に推移しましたが、中古戸建の成約価格はほぼ横ばいで高止まりの様相を呈しています。中古マンション価格の上昇は、引き続き東京都区部が牽引しています。
2025年10月に成約した首都圏中古マンションの平均平米単価は、前年同月比+13.6%の「85.35万円/㎡」でした。平米単価の上昇は66ヶ月連続、二桁増は3ヶ月連続です。成約件数も同+36.5%と、大幅増が継続しています。
成約件数は全域で大幅に増加しましたが、成約価格が二桁以上伸びているのは東京都区部のみ。埼玉県および横浜・川崎市を除く神奈川県の下落は、2ヶ月連続です。千葉県は前月のマイナスから一転、2ヶ月ぶりに価格が上昇しています。
2025年10月に成約した首都圏中古戸建の平均価格は、前年同月比+0.6%の「3,801万円」。ほぼ横ばいながら、2ヶ月ぶりに上昇に転じました。成約件数は同53.7%と12ヶ月連続の大幅増となっています。在庫件数は同+3.9%と22年9月以降38ヶ月連続で増加しているものの、増加率は引き続き縮小傾向にあります。
成約価格が上昇したのは東京都区部、東京都多摩、横浜・川崎市を除く神奈川県で、東京都区部では前年同月比+8.7%と比較的高い伸びとなりました。一方、横浜・川崎市、埼玉県、千葉県では前年同月比マイナスとなっており、エリアによって価格動向にばらつきが見られます。成約件数はいずれのエリアでも大幅に増加しており、埼玉県の増加率は7割を超えています。