【自由で開かれたインド太平洋戦略(FOIP)】❷
自由で開かれたインド太平洋戦略には、中国に警戒感を抱くようになっていた欧州各国もその枠組みに入るようになる。
島田和久氏は、安倍総理の秘書官を6年半以上という異例の長期間務めた最側近の1人で、防衛省に戻ると僅か一年で防衛事務次官に上り詰めた。安倍氏から、「島田君は本当に誠実で優秀だ」と評価されていた。
その島田氏が、秘書官なった時点で、安全保障、防衛の世界で30年近く研鑽を積んでいたが、安倍総理から、それまで考えたこともないような指摘をされることが、一度や二度ではなかったという。30年間気づかずにいた視点を気付かされ、安倍総理の戦略眼に驚かされることが多かったと述懐している。
では改めて、安倍総理が提唱した自由で開かれたインド太平洋(FOIP)戦略とはどのようなものだったのか。
インド洋から太平洋に繋がりを有するこの地域における、平和、安定、繁栄の促進を目指してたものだ。
防衛省、自衛隊は、インド太平洋地域に繋がりを有する国々と、積極的に共同し、FOIPビジョンの共有、推進を図る。