スーツの袖口にボタンが付いた理由はいくつか言われていますがその一つが、フランス皇帝ナポレオンが付けたという説です。
ナポレオンが軍を率いてロシアへ侵攻していた際、厳しい寒さで垂れてくる鼻水を袖口で拭く兵士を見て、汚れてみっともないからとボタンを付けて拭きにくくしたとされます。
また今では飾りに過ぎないスーツの袖口のボタンも、昔は実用的なものだったとされます。
ヨーロッパでは、外でジャケットを脱がないのがルールでした。19世紀ではシャツはインナーであり、人前で見せるものではないと考えられていた時代。
医者が手術をする際、人前でジャケットを脱がずに袖が汚れることも防ぐ方法として、袖を開閉させてまくれるようにしたのが本切羽の起源とされます。
本切羽が英語で「surgeon’s cuffs(外科医の袖口)」といわれたり、ドクタースタイルやドクターカフと呼ばれたりするのは、かつての時代背景によって生まれたとする説によるものです。