Java 1.8 の Stream API は、コレクション操作を「宣言的」に記述できるようにした革新的な仕組みだ。
従来の for 文や Iterator を使った命令的な書き方では、要素の走査・条件分岐・加工といった処理が混在し、コードが冗長になりがちだった。Stream はこれを“データの流れ”として捉え、処理をパイプライン化することで、読みやすく保守しやすいコードを実現する。
Stream の基本構造は「生成 → 中間操作 → 終端操作」の 3 段階だ。中間操作(map、filter、sorted など)は遅延評価され、終端操作(collect、forEach、reduce など)が呼ばれたタイミングで初めて処理が実行される。
この遅延評価により、不要な処理を省きつつ効率的な実行が可能になる。
また、内部反復(internal iteration)を採用しているため、並列処理(parallelStream)への切り替えが容易で、マルチコア環境を自然に活用できる点も大きな特徴だ。
さらに、Stream は副作用を避ける関数型スタイルを推奨しており、ラムダ式との相性が非常に良い。
これにより、ビジネスロジックを簡潔に表現でき、バグの混入を防ぎやすくなる。Java 1.8 の Stream API は、Java の書き方を“ループ中心”から“データ変換中心”へと大きくシフトさせた、まさにモダン Java の象徴と言える。