一般社団法人 全国個人事業主支援協会

COLUMN コラム

  • SOAP(Simple Object Access Protocol)について

SOAP(Simple Object Access Protocol)は、その名前とは裏腹に、非常に厳格で堅牢な通信を実現するために設計されたプロトコルだ。XML をベースにメッセージ形式が厳密に定義されており、WSDL(Web Services Description Language)によって API の仕様を機械的に読み取れる点が大きな特徴となっている。

これにより、クライアントとサーバーが異なる言語やプラットフォームで実装されていても、共通のルールに従って確実に通信できる。

SOAP の強みは、信頼性とセキュリティにある。WS-Security による暗号化や署名、メッセージの完全性保証、トランザクション管理など、企業システムで求められる高度な要件を満たす仕組みが標準で用意されている。

REST が軽量で柔軟な一方、SOAP は“失敗が許されない”金融・保険・基幹システムなどで今も根強く使われている理由がここにある。

また、SOAP は HTTP だけでなく SMTP や JMS など複数のプロトコル上で動作できるため、企業内の複雑なシステム連携にも適している。厳格さゆえに扱いはやや重いが、その分だけ信頼性と統一性を提供する SOAP は、堅牢なシステムを支えるための重要な技術として今も現役だ。

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M Y

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