Woltの日本撤退、配達員(パートナー)の視点から見ると、単なるシェア争いだけでなく、システムの仕組みが日本の配達員事情にフィットしきれなかったという構造的な問題が見えてきます。
多くの配達員は、常に注文が入る Uber Eats や 出前館 をメイン稼働に据えています。Woltは以下のような理由で、優先順位が極めて低い状態でした。
注文数(鳴り)の少なさ: シェアが小さいため、待機時間が長くなりがち。
「数」が稼げない: 1件あたりの単価がそこまで高くない場合、件数をこなす必要がありますが、注文自体が少ないため、専業・副業問わず「Wolt一本」で稼ぐのが困難でした。
選択肢からの除外: メインの2社で十分な注文があるため、わざわざ「鳴らない」Woltのアプリを起動しておくメリットが薄れていました。
Uberや出前館との決定的な差は、「連続・追加受注」の仕組みにありました。
数珠(連続受注)の欠如: Uberなどは配達中に次の注文を組み込むシステムが発達していますが、Woltは効率的に件数を積み上げる仕組みが弱く、1件終わるごとに「無音」の時間が発生しやすい構造でした。
ロジスティクスの差: 効率的にルートを組めないことは、時給換算で動く配達員にとって最大のデメリットとなりました。
「丁寧なサポート」は好評だったが…配達員の間で「Woltのサポートはチャットの返信が早く丁寧」という定評はありましたが、それ以上に「稼げるかどうか」という現実的な壁が厚かったのが実情です。