国内BtoB電子商取引(EC)市場の規模およびEC化率の推移
経済産業省が2024年9月に公表した「令和5年度電子商取引に関する市場調査」の結果を参照すると、2023年(令和5年)の日本国内におけるBtoB-EC(企業間電子商取引)市場規模は465兆2,372億円に達し、前年の420兆2,354億円から10.7%の増加を記録した。また、商取引全体における電子商取引の割合を示す「EC化率」は、業種分類上の「その他」を除いたベースで40.0%となり、前年から2.5ポイント上昇している。
業種別の市場規模内訳を確認すると、最も規模が大きいのは「卸売」の121兆2,497億円(前年比5.3%増)である。次いで、製造業分野では「輸送用機械」が73兆5,223億円(同16.7%増)、「電気・情報関連機器」が46兆6,462億円(同11.8%増)と、高い伸長率を示している。EC化率の観点では、「輸送用機械」が78.1%と極めて高い水準にある一方、「情報通信」も40.0%超を維持しており、産業構造のデジタルシフトが統計データからも裏付けられている。
BtoB市場における成長の背景には、従来型のクローズドなEDI(電子データ交換)から、インターネット技術を活用したWeb会議や受発注システムの導入拡大が挙げられる。特に中小企業におけるデジタルツールの普及や、インボイス制度対応に伴う業務プロセスの電子化が、市場規模を押し上げる要因となった。
これらの統計事実は、2024年10月現在において、BtoB取引が従来の慣行を脱し、プラットフォームを介した効率的なデジタル取引へと構造的に転換している実態を客観的に示す指標となっている。