一般社団法人 全国個人事業主支援協会

COLUMN コラム

  • シェアリングエコノミー市場の普及率とサービス分類別動向

国内シェアリングエコノミー市場の普及率とサービス分類別動向

2024年12月現在、日本国内におけるシェアリングエコノミーの市場規模は、物価高騰に伴う「所有から利用へ」の消費行動の変化や、人手不足を背景としたスキルシェアの拡大により、過去最高水準を更新し続けている。2024年11月に公表された最新の市場調査報告書によれば、2023年度の市場規模は2兆7,106億円に達し、前年度比で約10.3%の成長を記録した。
サービス分類別の動向を確認すると、家事代行や業務委託等の「スキルシェア」が最も高い成長率を示している。特にITエンジニアやコンサルティング等の専門スキルの取引は、副業解禁企業の増加に伴い供給側・需要側双方が拡大している。また、会議室や駐車場、民泊等の「スペースのシェア」も、インバウンド需要の回復とリモートワークの定着により、都市部を中心に稼働率が上昇している。フリマアプリやレンタルサービスを含む「モノのシェア」についても、サステナビリティ意識の向上と実質賃金の伸び悩みから、二次流通市場としての地位を確立している。
将来予測(2025年度〜2030年度)に目を向けると、認知度の向上とプラットフォームの信頼性担保が進むことで、市場はさらに加速すると予測されている。現状の課題(法整備やトラブル防止策)が順調に解決される「課題解決シナリオ」においては、2033年度には最大で約15兆円規模にまで膨らむとの推計も出されている。利用者層の人口動態については、従来は都市部の20代から40代が中心であったが、2024年時点の統計では地方自治体による公的サービスのシェアリング導入も進んでおり、全世代的な普及フェーズへと移行しつつある。
これらの統計事実は、2024年12月現在において、シェアリングエコノミーが単なる一時的な流行ではなく、日本の社会インフラを補完する「共助」の仕組みとして定着し、経済循環の重要な一翼を担っている実態を客観的に示す指標となっている。

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