卒業の季節になると、子どもたちの「別れ」と「始まり」が同時にやってきます。長く過ごした教室や友だち、先生との日々に区切りをつけるこの時期は、子どもにとっても大人にとっても心が揺れる時間です。カウンセリングの視点から見ると、卒業は単なる節目ではなく、自分の成長を振り返り、次の一歩を考える大切な機会でもあります。うれしさの中に寂しさがあったり、不安の中に期待があったりと、さまざまな感情が入り混じるのは自然なことです。そうした気持ちを誰かに言葉にして伝えることが、心の整理につながります。卒業とは、終わりではなく「これまでの自分を認め、新しい自分へ向かうための通過点」なのかもしれません。大人はその気持ちにそっと寄り添い、子どもが安心して次の一歩を踏み出せるよう支えていきたいものです。