「ずるい」は、あまり良い意味と捉えられていないように私は感じています。
ずるい人だと言われたら、悪口だと受け取ってしまいます。
ですが、「ずるい考え方」は「ずる賢い」、「よくもこんな考えを思いついたものだ」と尊敬や嫉妬が含まれてきます。
ラテラルシンキングは、この「ずるい」考え方のことを指します。
・常識にとらわれず、自由な発想を可能にする考え方
・最短ルートで問題を解決する考え方
・お金や時間をかけずに目的を達成してしまう考え方
参考文献:あさ出版 木村尚義 著 「ずるい考え方 ゼロから始めるられらるシンキング入門」
常識的な考え方では、人並みの利益が得られなかったこと(もの)がずるい考え方を実践したところ、お金に限らず豊かさに繋がるそうです。
身近な所では
①自動改札機
電車の乗り入れが増えて、便利になればなるほど計算に時間が掛かる駅の自動改札機。通常ならば機器を増やしたり、性能を上げたりハード側の強化をします。
ところが、「ずるい考え方」では自動改札機を長くして問題を解決したそうです。
②エレベーターのボタン
大阪のあるデパートのエレベーターは、混雑時に「降りたいボタンが押せない」「ボタン近くの人に言いづらい」などの問題がありました。
ボタンを増やしても、すべての人にいきわたるわけもなく、「ずるい考え方」では乗りこむ前に降りる階を押せるようにボタンを外に取り付けました。
③カイロ
ロッテは、菓子袋の酸化防止技術開発の途上に見つけたのが、寒い冬に助かるカイロ。
普通ならば、目的の開発ではないので、失敗として片づけられるところ、「ずるい考え方」はこれを商品として売り出します。
今でもカイロの代名詞「ホカロン」は有名ですよね。
ラテラルシンキングは3つの力が必要です。
1.疑う力
今までの常識、固定概念を壊す発想力
2.抽象化する力
物事の本質を見抜き、発想を広げる
3.偶然の発見を見逃さない
たまたま偶然。失敗作と片づけずに考える応用力
凄い発明は、ほんの少しの「ずるい考え方」で生まれるものかもしれません。