菅政権が発足してから早くも1ヶ月が経過しました。時間が経つのは本当に早いものです。新しい政権が誕生してから最初の100日間のことをハネムーン期間と言います。発足直後の新政権は一般的に高い支持率を示す傾向にあり、新政権の最初の100日と国民、メディアの関係を新婚の夫婦になぞらえて名付けられました。アメリカでは報道機関のみならず野党も、この100日間は新政権に対する批判や性急な評価を避ける紳士協定があるとのことです。
しかし、日本ではそうはいきません。既に野党も菅政権への批判を強めていますし、内閣支持率が暴落、というマスコミ報道も出始めています。近々行なわれる衆議院選挙に向けて、既に臨戦体制といったところでしょうか。ただ、選挙とは別に菅政権のこれまでの1ヶ月間はどうだったのか、ということは冷静に評価しなければいけませんが、この間の働きについては十分合格点だと思います。
菅首相は、就任早々に大きな仕事に着手し、早くも成果を上げ始めています。携帯電話料金の引き下げについては、既に大手通信会社3社が渋々ながらも従う意向を示していますし、行政の印鑑レス化についても大きく前進しています。また不妊治療の保険適用も決定し、オンライン診療についても恒久化の方向が決まりました。どの政策も、それぞれ決してハードルは低くありません。ここまで大きな改革を次々と政策が実現させた内閣というのはなかったのではないでしょうか。今後どのような改革を進めていくのか、非常に楽しみです。
菅内閣は引き続き改革を進めていくと考えられますので、そうした動きに乗っかって投資をしていくことが重要だと思います。先月もお伝えしましたが、その筆頭がやはりDX銘柄でしょう。特に医療改革の先兵となる遠隔医療・オンライン診療関連については注目です。具体的には、以下3つの銘柄が挙げられます。
(1)メドレー:オンライン診療の代表銘柄です。オンライン診療システムと電子カルテに注力しており、追い風が吹いています。将来性は非常に高いのですが、一方でバリュエーション的には既に割高になっているのも事実です。現在、PERは500倍近くとなっており、またPBRについても50倍を上回っており、懸念材料ではあります。グロース株であるため、急落局面では一旦利益確定、損切りも必要になります。
(2)メディカル・データ・ビジョン:遠隔医療の代表銘柄です。医療機関や製薬会社向けに医療・医薬品データのネットワーク化と利活用の両サービスを提供しています。
(3)JMDC:健子保険組合の医療データを匿名加工し製薬・保険会社等へ提供している会社です。遠隔医療や調剤薬局支援も行っています。こちらも株価は高値圏ではありますが、まだ伸びる余地は十分あると考えます。
いずれにせよ投資においては、国の政策に素直に乗っかるのことは大事なことです。大きな波に乗っかって、うまく資産形成をしていきましょう。