一般社団法人 全国個人事業主支援協会

COLUMN コラム

  • 郵便局での配達業務で思った事

前回、郵便局の転送サービスについてお話ししましたが、今回もそのサービスに関連する配達事例についてお話しします。気候も暑くなり、お中元のシーズンとなりました。百貨店やネットショップ等お中元ギフトの取り扱いも増え宅配業者も夏の繁忙期を迎えるころです。一度登録してしまえばお世話になった方々へ毎年手間をかけずにお中元を贈れたりと便利な世の中になったのですが、ここにも転送サービスの落とし穴があったりします。例えば、お世話になっている企業様に毎年お中元を贈っていたとします。その企業様が新社屋を隣町に建てました。一年目は転送サービスで登録した住所を変更していなくてもお中元は届きます。二年目は転送期限が切れているのでお中元は届きません。ここで郵便局では、お中元を差し出したお客様にその旨を電話連絡し指示を受けます。新住所をその差出人様から教えていただいてから配達します。ここで、送り状に書いてある受取人様の電話番号に電話して受取人様の指示で配達するということはしないのだそうです。というか、できないことになっているそうです。一般の運送会社で働いていたころは、住所が不完全でわからない時は受取人に電話して配達していたのですが、この取り扱いには正直、驚きました。ですから、受取人の電話番号が書いてあって、差出人の電話番号が書いてなくて指示を受けられない時は、お中元は差出人のもとへ返されてしまいます。同じ市内の住所であっても、〇〇株式会社と看板を掲げていても転送期限が切れた住所で贈られたお中元は、正規の取り扱いだと届きません、ということです。転送サービスに泣かされたことはまだありまして、ある学習塾が一度市外に移転して転送届を提出してくださいました。数か月後、移転前の同住所同番地の別の建物に「〇〇学習塾」と看板を掲げて移転してきました。市外に移転した時の住所から移転前の同住所同番地の別の建物の「〇〇学習塾」宛に問題集が送られてきました。私は郵便局の職員ではないのでそのまま看板を掲げている「〇〇学習塾」へ配達してました。ところが、私が休みの日、職員さんは現地確認もせずにその日に使う予定の問題集を転送してしまいました。当然のことながら後日、お客様からクレームが。ですが、再び市内に移転してきたときに転入届をそのお客様は提出していなかったのです。郵便局の言い分は、「転入届出してないんだから転送するのが正規の取り扱いです」ということだそうです。建物に目立つ看板が掲げてあっても、そこに行って確認はしない、電話番号が書いてあっても電話確認はしないのだそうです。この件では、転送しないで配達していた私が郵便局から怒られました。お客様にとって、本当に喜ばれる荷物の取り扱いってどこにいってしまったのだろうと疑問に思う事例でした。

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佐藤 浩一

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