一般社団法人 全国個人事業主支援協会

COLUMN コラム

  • コンコルドの誤謬 | 人は損切りが苦手な生き物である

みなさんはコンコルドの誤謬(ごびゅう)(コンコルドの誤りなどとも)という言葉を知っていますか?

とても簡単に言えば人間がいかに損切りが苦手な生き物であるかという話が説明できます。

損切りという言葉を用いていますが、投資に限った話ではありません。

仕事や普段の生活においてまで関係する話ですので、ぜひ覚えておきましょう。

 

超音速航空機「コンコルド」に発覚した問題点

1960年台にイギリスとフランスが共同で航空機の開発に取り組みました。その名前がコンコルド

コンコルドは通常のジェット機の数倍の速度で運航できる超音速の旅客機となるもので、当時は期待も大きかったそうです。

しかし試作機が完成したときに、騒音問題が騒がれました。超音速のコンコルドは騒音も相当大きかったようです。

また、その後オイルショックが発生したことで燃料費が高騰。通常の旅客機よりも相当高い値段での運航となる見込みとなりました。

それにより航空会社からはキャンセルが相次ぎます。

 

それでもフランスとイギリスは開発をストップさせることができず続行しました。

なぜならすでにコンコルド計画に莫大な予算を投資してしまっていたからです。

その後いくつかの航空会社で取り扱われるものの、値段がファーストクラスの数倍することや騒音の理由などにより受注は増えませんでした。

赤字を出し続けるどころか、コンコルドは就航後の2000年に墜落事故を起こしてしまいそれ以降運航が中止となりました。

 

コンコルドから学ぶ「勇気ある撤退」

「コストをかけた分だけ、中止が難しくなる」コンコルド計画はそう教えてくれました。

ここで私たちの生活を振り返ってみます。どうでしょうか?

回収の見込みがない事業・行動に自分のリソースを必要以上に投下してしまっている。ということはないでしょうか?

また、ギャンブル依存になる人の心理なんかはこれである程度説明がつきますよね。

このように私たちの日常には、コストをかけてきた分撤退が難しくなっている(損切りができなくなっている)ことがあるはずです。

ちょっと意識して自分は何に対して時間とお金を使っているのか?を考える良いきっかけになるかもしれません。

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小林 聡太

Webエンジニアしてます。2020年に独立しました。 技術的なことから個人事業主として必要なことまで色々お話しします。

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