翻訳の仕事に必要とされるのは元の言語と、その国の文化について理解し、辞書や引用を用いて文章を別の言語に置き換えることです。また翻訳者には文章力がとても重要になると思います。
しかし、通訳の仕事はただ話されている言葉を別の言語に置き換えるだけではなく、次のような能力が求められます。
1感性
単に言葉だけではなく、話し手のニュアンスや、話し方の雰囲気、言葉の強弱なども理解し、それを受け手に伝えなくてはなりません。なぜなら、たとえ同じ言葉でも話しているときの振る舞い方によって受け手の印象は大きく異なるからです。
2対応力
特にスポーツの現場ではその瞬間に訳す事が多いのでスピーディーに言葉を変換しないといけません。プレッシャーのかかる現場でも、通訳者は様々なことに対応していかなければなりません。特に同時通訳の場合、聞いた言葉を処理し、違う言語に変換しアウトプットする時間はほんのわずかです。さらに重要な現場であればあるほど緊張しますし、プレッシャーがかかります。話し手が独特な例えをしたり、聞きなれない言葉があったりなど、予定通りにいかないことも少なくありません。そんな状況でも、冷静にかつ迅速に対応することが求められます。リスクを回避するための事前の準備も含め、どんな状況にも対応できる経験と能力が重要になります。