毎年、この時期になると私大・国公立大の推薦入試に向けて生徒さんから面接対策を頼まれる。
なかには、面接が苦手で、目線が合わない、表情が固い、声に抑揚が無い、言葉が出てこない…というお子さんも。
そんなお子さんに必ず課す特訓がある。
「鏡で自分の顔を見ながら、声に出して練習すること」
想像するだけで恥ずかしい図。
家族にさえ見られたくないと思うのも無理はない。
でも、これを本当に実践してくる子は、次の面接練習時に目に見えて違いが出る。
さらに、回数を重ねれば重ねるほど、初回とは別人のような仕上がりになる。
最後には「面接には自信があります」とまで言い切るほどに…。
実は、往年の大女優高峰秀子さんが駆け出しの頃、ある映画監督からアドバイスされた演技練習法であったらしい。
人生の岐路を目前に控えた生徒さんたちは、決して自分をオーバーに演じるつもりは無い。でも、それまで目も合わせられなかった子が、目をキラキラさせて自分のことを語れるようになるほど“変身”していく過程を見ていると、短編映画を見ているような気持ちになる。
この経験が一生の糧になりますように…!