フリーランスと個人事業主は、それぞれの定義に違いがあります。フリーランスと個人事業主を比較して、違いをご紹介します。
フリーランスとは特定の会社(法人)や団体に属さずに業務を行う、「働き方」を意味する言葉です。一般的なサラリーマンは会社と雇用契約を結んで働きますが、独立して業務を行うフリーランスは、会社に属さずにさまざまな顧客の仕事請け負います。フリーランスはあくまで働き方を表す呼称で、法律(税法)による区分ではありません。
働き方を表すフリーランスと違い、個人事業主は税法上の区分を意味します。個人事業主は「継続して事業を行う個人」であり、税務署に対して個人事業の「開業届」を提出しています。
開業届を提出することで税法上の個人事業主となり、一定の控除が適用される青色申告が利用できます。青色申告は特別控除が利用できるだけでなく、専従者給与や経費の面でも優遇された申告方法です。つまり個人事業主は税法上の言葉で、働き方ではありません。
ここでフリーランスと個人事業主の関係を整理します。働き方を意味するフリーランスには、個人だけでなく法人も含まれます。例えば会社や団体に属さないフリーランスでも、法人化は可能です。また個人事業主であっても、働き方によりフリーランスに含まれます。
つまりフリーランスは働き方を表す大きな枠であり、それには個人・個人事業主・法人も含まれます。しかし個人事業主はあくまで税務署に開業届を提出した個人なので、法人化した個人は含まれません。