一般社団法人 全国個人事業主支援協会

COLUMN コラム

  • 暴落中の暗号資産
ビットコインの暴落が止まりません。ビットコインの価格は2020年12月の水準まで下落を続けており(2022年6月23日現在)、現在も不安定な動きとなっています。ビットコイン以外のアルトコインは1日で20%強の下落となっており、ビットコインよりもさらに激しい下落に見舞われています。まさに狂気的な動きとなっています。今回はビットコイン暴落の背景について解説をしたいと思います。
まずは直近のニュースを時系列に沿って解説します。
5月13日:USTのディペック騒動
暗号資産の時価総額でTOP3にあったTerra(LUNA)が数日間のうちに99.99%下落し、暗号資産市場全体に大きな影響を及ぼしました。LUNAとTerraUSD(UST)は密接な関係があり、LUNAの価値が下落するとUSTの価値を支えられない状態になります。そのためUSTを手放す市場参加者が増え、暗号資産取引所やTerraチェーンの停止により暗号資産全体に関する不安感が増加しました。
6月10日:米CPI(消費者物価)が市場予想を上回る
日本時間6月10日21時30分に発表された米CPIが市場予想を上回ったことで「高インフレ・利上げ懸念・景気悪化懸念」により、株・債券・暗号資産など各級資産価格が大幅に下落しました。米国の利上げは50bpsずつと織り込まれていましたが、今回の発表により今後75bpsずつの利上げの可能性が浮上し、市場は大混乱しました。
それでは今後のビットコインの可能性はどうでしょうか?今後の注目ポイントを解説していきます。
(1)ビットコインの大型アップデート
ビットコインは度々アップデートをしています。過去には2度の大幅アップデートが行われており、特に2017年のアップデートではビットコインの価格が50%値上がりしました。アップデートにより、ビットコインの機能性が高まり長期的にビットコイン価格を上昇させるきっかけになる可能性は高いと考えています。
(2)ビットコインの半減期
ビットコインには半減期があります。定期的にビットコインの発行数を減らすことにより、ビットコインの価値が上昇する可能性が高まるのです。この半減期は3年から4年に1回行われており、次の半減期は2024年頃になると予想されています。
(3)ライトニングネットワーク実装
ライトニングネットワークとは取引を効率良く進めるための技術のことです。ライトニングネットワークの主な特徴は、①スケーラビリティ問題の改善、②処理速度の向上、③マイニング手数料の抑制です。このように効率良く取引を進められるようになれば、ビットコインの信頼性・利便性がアップし、価格上昇につながりやすいと考えられます。
(4)ビットコインETFの承認
ETFとは上場投資信託(Exchange Traded Fund)の略称であり、ビットコインETFとはビットコインの値動きに連動する株式のようなものです。株式と同じように取引所で売買することができます。ビットコインETFが盛んになると、今までより売買が簡単になり市場がより活発になります。それに伴って価格上昇につながる可能性が高いです。
(5)ビットコインを法定通貨化する国の増加
ビットコインを法定通貨化する国が増えれば増えるほど、ビットコインの需要は増加します。現在、中米エルサルバドルでビットコインが法定通貨とされています。このような動きが広がることで、ビットコインの価格は上昇することが想定されています。
もちろん、ビットコインをはじめとする暗号資産が今後どうなるかは誰にも分かりませんが、私はもっと大きなポテンシャルがあると考えています。今後、10年後には金などの時価総額と同じくらいの価値になってもおかしくないのではないかと思います。そうすると暴落中の現在の暗号資産価格は異常な安値であり、今後10年間で10倍程度まで上昇してもおかしくはありません。暗号資産については当然ギャンブル的な要素もありますが、余裕資金の範囲内で将来性に投資するのも非常に良い選択肢の一つだと思います。
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東葛 コンサルティング

投資銀行にてM&Aアドバイザリー業務、PE(プライベート・エクイティ)業務に従事していました。 経済、投資等についてのアドバイスを行っています。

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