一般社団法人 全国個人事業主支援協会

COLUMN コラム

2018年に発表された経済産業省のレポートによると、仮に日本企業がこのままDXを推進できなかった場合の経済的な損失を、最大で年間12兆円と算出しています。
この経済損失は、「レガシーシステムに起因するシステムリスク」とレポートで説明しています。

DXを進められなければ、現在使用しているシステム=レガシーシステムが2025年以降も残り続けることになります。このレポートでは、2014年段階でデータ損失やシステムダウンなどのシステム障害による損失が国内全体で約4.96兆円にのぼるとの調査結果を参考に、別の調査でレガシーシステムに起因して発生するシステムトラブルが全体の約8割であるとして、現在(2018年当時)の段階でも「4.96兆円×8割=約4兆円」の経済損失が発生すると推定しました。

そのうえで、企業の基幹系システムの稼働年数を調査した報告書の内容から、2025年段階で21年以上システムが稼働している企業の割合を60%と見積もっています。この点を踏まえると、レガシーシステムによるシステムリスクも現在の3倍に上昇するとして、2025年以降の経済損失額を年間で約12兆円と推定したのです。

ここで注目したいのは、2025年以降における経済損失額の大きさもさることながら、その算出根拠が過去の統計データであることです。またレガシーシステムを使い続けている企業が多いという事実を踏まえると、日本が既に「2025年の崖」へ転落しつつあると言ってもよいのかもしれません。

日本企業の利用するITシステムがはらむ課題は、現時点でも極めて深刻なものです。これを放置すると、一企業や単一の産業のレベルを超え、国益まで大きく損なう可能性が高くなっています。経済産業省は、だからこそ企業に対して強い警告を発しているのでしょう。

この記事をシェアする

  • Twitterでシェア
  • Facebookでシェア
  • LINEでシェア