一般社団法人 全国個人事業主支援協会

COLUMN コラム

システムを開発する中で、必ずと行って良いほど仕様変更が発生します。
当初考えていた仕様が変わり、設計やプログラムを修正する作業ですね。

エンジニアとしては、仕様変更は必ずあるという前提で、もしそのような事態が発生してもなるべく影響範囲が小さくなるように設計します。プログラミングにおいてもある程度保守性を考慮したコードを書くことが理想とされています。

ある程度の仕様変更は想定はするのですが、想定外の仕様変更が発生するケースもあります。
一番厄介なのが、そもそもの前提が覆ってしまうようなものです。
これが、ある程度開発が進んで、かなりプログラミングも進んでいる状態で発生したら最悪です。

例えるならば、家を建てるケースで考えると分かりやすいと思います。
当初4LDKの戸建の2階建を建てる契約だったとします。
土台、基礎部分の工事が終わって、ある程度上物も建てた段階で、「やっぱり6LDKの平屋建てにして下さい」と言われるようなものです。

私は建築関係には詳しくないのですが、こんなこと言われたらどうなるでしょうか。
おそらく建てた上物を壊して基礎の工事からやり直しになるのではないでしょうか。
そして、その分かかった費用は追加で請求されるのではないかと思います。

システム開発の場合、このような仕様変更が発生しても追加費用なしでやれと言われることがザラにあります。
このような変更を想定していなかったエンジニアが悪いと、こちら側の責任にされることすらあります。
管理者の力量にもよるのですが、追加費用をなんとか支払ってもらうか、頂いたお金を全て返金して契約自体を破棄するケースもありますが、そのまま追加費用なしで仕様変更に応えてしまうこともあります。

前提が覆ってしまうような仕様変更は、そもそもの約束とは違うことになってしまうので、このような事態が発生して無償で対応してしまうことはあってはならないと考えています。ここ数年はエンジニア不足がより深刻になっているため、そのような案件からは人が離れ、作ってくれる人が足りない、誰もいないという事態を招く可能性も考えられます。

約束はしっかり守る。どうしても変更したい場合はそれ相応の対価を追加で支払う。これが当たり前になって欲しいなと思っています。

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山村 隆司

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