一般社団法人 全国個人事業主支援協会

COLUMN コラム

  • ChatGPT:個人投資家の優れた武器としての活用

 2023年上半期、株式市場はAIブームに沸いています。その主役となったのは、対話型生成AIの「ChatGPT」です。ChatGPTは、人間が作ったような自然な答えが返ってくるウェブ上のサービスであり、質問や指示を入力すると優れた文章を生成してくれます。この革新的なAIは、米マイクロソフトが出資するオープンAIという団体によって開発されました。

 ChatGPTが脚光を浴びたのは、202211月の公開以降で、その生成する文章の見事さが話題となりました。わずか2ヶ月で1億人のユーザーを獲得し、多くの企業がChatGPTの導入を支援する会社や社内活用を表明しています。このAIの登場により、ビジネスや個人のコミュニケーションがより効果的になり、情報の取得や意思決定が大きく向上していると言えるのではないでしょうか。

 このような絶大な力を持つChatGPTに対して、投資家は「これを使って儲けられないか?」と考え始めています。ChatGPTがお宝銘柄を発掘したり、売り時や買い時を教えてくれるのではないかと期待しているのです。

 実際、20235月には、ChatGPTが銘柄を選んだ架空のファンドが英国の人気ファンドの成績を大幅に上回ったというニュースが伝えられました。この実験の結果は、英比較サイトのファインダーが行ったものであり、ChatGPTの投資判断の潜在的な可能性を示すものでした。ただし、一方で、投資においては情報の精度が非常に重要です。ChatGPTは一般のウェブサイトを情報源としているため、精度に問題があると指摘されることもあります。そのため、米金融情報サービスのブルームバーグなどは、ChatGPTと同様の対話型AIを金融情報に特化させた「ブルームバーグGPT」の開発に取り組んでいます。ブルームバーグGPTでは、金融データを情報源にして解答精度を高めることを試みているのです。現在、ChatGPTを活用した投資への挑戦が世界各地で行われています。日本でも先進的な投資家や一部の機関投資家が、ChatGPTの活用を模索し始めています。これからの投資界において、ChatGPTの影響と可能性に注目が集まっていることは間違いありません。

 個人投資家がChatGPTをどのように活用しているかについて見てみましょう。近年、米国株への投資をする個人投資家が増加しています。こうした個人投資家にとって、ChatGPTは大きな武器となるでしょう。ChatGPTを活用することで、個人投資家は次のような方法で効果的に活用しています。まず、「米国の投資情報サイトや企業IRサイトに掲載されている決算説明会の書き起こし文から、アナリストによる質疑応答コーナーの部分を抜き出し、日本語で内容を要約する」という指示をChatGPTに与えることで、大幅な時間短縮が可能となります。これにより、煩雑な情報から重要な要点を迅速に把握し、的確な投資判断を下すことができます。ただし、ChatGPT2021年までの情報しか学習していないため、最新の情報にアクセスするにはウェブ情報を参照するプラグイン(機能拡張ツール)などが必要になります。それによって、よりリアルタイムな情報を取得し、投資判断に反映させることができます。

 このように、個人投資家はChatGPTを利用することで、迅速な情報収集と分析が可能となり、米国株への投資において有益なサポートを得ることができています。ChatGPTの活用により、投資の効率化と正確な判断に貢献しているのです。将来的には、ChatGPTの学習範囲の拡大やより高度な機能拡張が行われることで、さらなる進化が期待されます。

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東葛 コンサルティング

投資銀行にてM&Aアドバイザリー業務、PE(プライベート・エクイティ)業務に従事していました。 経済、投資等についてのアドバイスを行っています。

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