一般社団法人 全国個人事業主支援協会

COLUMN コラム

こんにちは、永田です。前回投稿より3ヶ月以上経過してしまい申し訳ありません。

投稿できなかった理由というよりは言い訳になってしまいますが、5月以降残業、休日出勤当たり前、寝る、食事する以外の時間を作業に費やしている状態でした。働き方改革が叫ばれているこの世の中に逆行する形で、働け、納期までに終わらせろ、の気合いや精神論の古い体質の仕事をずっと続けていました。それぞれ設けられた大きなチェックポイントは程なくクリアすることはできましたが、そのために先延ばしした作業は数多くありながら、8月からは待ったなしで結合テストフェーズに突入しています。成果物の整合性も取れていないので、障害が発生しても何が正しいのか判断するのが難しく、今回のフェーズでも多数の障害が報告されると思います。

8月開始の結合テストも目的がそれぞれあるため、複数のテストに分かれて実施されます。「共通シナリオテスト」はプロジェクトオーナーにて基本的なパターンを共通シナリオとして策定し、全機能が満遍なく稼働するように行い、機能間に齟齬がないかを確認するテストとなります。「個別シナリオテスト」は各機能が考えた機能固有シナリオを策定して、想定通りに稼働するかを確認するテストとなります。「生損査定システム結合テスト」は、入力画面を含めたオペレーターの操作に関するシステムを生損査定システムと呼び、その配下で業務観点のエラーチェック、金額計算、送金やリスト作成のため後続処理指示を行うバックエンドシステムとの連携テストとなります。既存契約は現行システムで稼働しており、来年カットオーバーした時点では現行システムと開発したバックエンドシステムが共存し、実行するシステムを振り分けて稼働していくことになります。「一件別現新比較テスト」は既存契約を管理する現行システムと、来年カットオーバーするバックエンドシステムは、取り扱う契約が異なるだけで中身は全く同じものとしているため、実施した結果は必ず一致することとなります。その正当性を評価するために同じ契約をそれぞれ準備して、同じ入力をした場合、同じ結果が得られるか比較検証を行うテストとなります。

しかしながら、プロジェクトとしては確実にポイントを押さえたテストを準備しているのですが、実施する現場がついていけていないと思われ、障害も意外に当たり前的な品質が保たれていないのが現状のように見受けられます。また、用意されているテストケースも十分である評価がどのように行われているのかが不明で、個人的な感想としては障害が気づけずに残ってしまう可能性が高いと思っています。それではどうすればよいかということですが、期間と工数が許されるのであればという前提付きで、やはりこれまで行ってきたことを有識者同士、ベンダーとお客様が一緒に見直すのが結果として一番早い方法なのではないかと思っています。理由としては、これまで何かにつけて期限があり、その都度品質を二の次にして納期を優先させていたからです。一度見たことあるものを再度確認することで気づくことも多くあると思われ、決して時間の無駄にはならないと思います。

9月には各種結合テストが完了し、品質評価が行われたときにどのようになっているか、次回ご報告したいと思います。カットオーバーまで残り半年となる月になりますので、本番を見据えた動きが見えてこないと非常に危険な状態でカットオーバーすることになりかねません。

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永田 裕之

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