企業価値算定方法は多岐にわたり、案件により異なる方法が使用されます。よく使用される具体的な企業価値算定方法を前回から3回に分けてご紹介しています。
①時価純資産方式(コストアプローチ)
②類似会社批准(比較)法(マーケットアプローチ)
③DCF法(ディスカウンテッドキャッシュフローメソッド)
今回は②類似会社批准(比較)法(マーケットアプローチ)について説明します。
■類似会社批准(比較)法(マーケットアプローチ):
類似会社批准法は、他の同業他社や競合他社の売却価格や評価を参考にして、特定の企業の評価を行う方法です。このアプローチは市場での価格情報を活用し、相対的な評価を提供します。
この方法では、同業他社や競合他社の評価指標(たとえば、P/E比、EV/EBITDA比など)を用いて、ターゲット企業の評価を算定します。つまり、同業他社の評価に基づいて、ターゲット企業の評価を行います。
類似会社批准法は市場における企業の相対的な評価を提供し、市場トレンドや競争状況を考慮に入れるのに役立ちます。しかし、比較対象となる企業の選定や比較指標の選択が重要であり、正確な評価を行うために慎重な分析が必要です。