一般社団法人 全国個人事業主支援協会

COLUMN コラム

こんにちは。
田中です。

今回は、私自身が妊娠して感じたことをまとめてみました。
正社員とも、退職とも異なる立場故に、意外と情報がなくてどうしようか、と思うこともあったので、自身のメモ代わりに記載していこうと思います。

モデルケースが少ない

ここ最近男女関係なく、フリーランスという働き方が増えているが、女性、それも妊娠するというケースはなかなかいないようで、大手の雑誌(ゼクシィ、たまひよなど)でもなかなか記載されていない。
(あくまで私の感覚だが、女性のフリーランスであるのは、すでにお子さんがいる状態で起業したパターンだと思う。)
だいたいは、正社員の場合、妊娠を気に退職した場合、パートの場合の3パターンのお金の関連の内容が記載されている。
あえて言うなら、退職したパターンが参考になるだろうか?
いったいどこから、どのようなお金が支給されるのか、区のHPやらセミナーやらに参加して情報を集めた

そもそも出産費用はどれくらい必要なのか?

最近の記事で、東京都における出産費用の平均は60万だそう。
そのうち、50万は“出産一時金”として、50万が健康保険から支給される。
これは、妊婦自身の雇用形態に関係なく、受け取れる額になる。
これが唯一、フリーランスでも支給される支援金となる。
それでも、10万は自費ということとなる。
そして、これはあくまで、通常分娩で出産時に発生する金額(入院費等)での算出だ。
これに、病室が個室だったり、無痛分娩を行ったりすれば、当然金額は上がる。
まして、23区内の大きな病院は60万ではすまない。
大枠だが、80万ぐらいは覚悟したほうがいい。
2023年現在では、出産は保険対象外(自由診療)となるために病院ごとに出産費用が異なるが、2026年には保険対象となるようなので、今後はそう身構える必要はないのかもしれない。

産休、育休は?

産休に関しては、正社員でも支給はされない。
だが、産前6週間以内、産後8週間以内と法律で決まっている。
特に産前については、妊婦の希望によってある程度、いつからとるのか選択の自由がある。

私の場合、当時の業務委託先の規約により、3か月契約でないとダメと言われてしまい、予定の月よりも2か月早く産休を取ることになった。
予定よりも早い休暇となり、短期の依頼を受けたりもしながら過ごしたが、やはり収入が減ったのは痛かった。
だが、結果的には無理せず、過ごせたことには変わりないため、これはこれでよかったとも思う。

さて、育休に関しては、雇用保険から支払われるため、フリーランスにはこの制度を使えないのが基本だ。
最近は雇用保険もアウトソーシングされているため、雇用保険に入っている人は確認してみればいい。
ちなみに私も育児休暇はない。
結構前だが、女性フリーランサーの仕事復帰期間の平均が2,3か月という記事を見たことがある。
実際のところ、無収入であることを考えるとこれくらいで復帰したいのは同感だ。
まして、第1子となるとなれない子育てと、産後のダメージもあることから、少額の依頼でさえこなす余裕はないだろう。

よく貯金は生活費として3か月分あればよいというが…

投資の本などを見ると、貯金は3か月分の生活費を取っておいてあとは投資に回せ、と記載されているものがある。
正直、私もその考えに同意で、半年ぐらいは取っておいて、後は投資に回すか、と思っていた。
結局何に投資するか迷っているところで妊娠が発覚したので、3か月以上はなんとかなる、という状態だったので良かったが、無収入だろうが、家賃は払わないだし、住民税をはじめとした税金の支払いは待ってくれない。
(住民税に関しては、相談すればある程度は待ってくれるが、妊娠では減免すらならない可能性がある)
新NISAが始まるというこのご時世。
貯金だ、貯金!というつもりはないが、女性は3か月といわず、半年、できれば1年間ぐらい無収入でもどうにかなるぐらいの貯金額があってもいいかもしれない。
私のように、業務委託の依頼が予定通りにいかない場合もあれば、体調不良でまともに仕事ができない場合もある。
何かと保障がつかないフリーランスこそ、貯金は大事だと感じた。

まとめ

妊娠をきっかけにお金周りについてちょっと調べたことで、改めてフリーランスは自分で自分を守っていく必要があると感じた。
とはいえ、育休がなくとも、区や市の役所ではさまざまな制度があるので、絶対に調べたほうがよい。
そこそこの額が役所から支給されることもあるので、育児グッズはそれで賄うことは十分に可能だ。
もっとも、旦那さんの収入もそこそこあれば、そこまで心配することはないかもしれない。
残念ながら、固定費の何が免除できるのか、あるいは、減額できるのか?
項目を1つ1つ確認する必要がある。
実際、生命保険料は条件によっては免除できる可能性はあるし、なんなら入院費が下りるかもしれない。
また、健康保険は妊娠がわかると保険料が免除されたりする。
何をもらえるか、というよりも、何が減額できるのか、という視点を持つことをおすすめする。

 

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