一般社団法人 全国個人事業主支援協会

COLUMN コラム

こんにちは。

私はソフトウェアエンジニアとして、日々フリーランスで活動しています。今回は、k8sのkustomizeについて述べてみたいと思います。

○kustomizeの概要
Kustomize(カスタマイズ)は、Kubernetesのマニフェストファイルを柔軟に管理し、環境ごとに設定を変更できるツールです。
kustomization.yaml ファイルを使用して、構成の変更やパッチを適用することができます。以下に、Kustomizeの基本的な概念と使い方を紹介します。

○Kustomization ディレクトリ構造
Kustomizeを使用するプロジェクトは通常、次のようなディレクトリ構造を持ちます。

my-kustomize-project/
├── base/
│ ├── deployment.yaml
│ └── service.yaml
├── overlays/
│ ├── development/
│ │ └── kustomization.yaml
│ └── production/
│ └── kustomization.yaml
└── kustomization.yaml
base/: 基本のKubernetesマニフェストファイルが含まれているディレクトリ。
overlays/: 環境ごとの設定や変更が格納されるディレクトリ。
kustomization.yaml: Kustomizeの設定を定義するファイル。

kustomization.yaml ファイル: kustomization.yaml ファイルは、Kustomizeの設定を記述するメインの設定ファイルです。以下は簡単な例です。

apiVersion: kustomize.config.k8s.io/v1beta1
kind: Kustomization

resources:
– base/deployment.yaml
– base/service.yaml
resources フィールドには、基本となるKubernetesリソースのパスを指定します。

Overlays:
overlays/ ディレクトリ内には、異なる環境のための設定が格納されます。例えば、開発環境用と本番環境用のオーバーレイが存在します。

# overlays/development/kustomization.yaml
apiVersion: kustomize.config.k8s.io/v1beta1
kind: Kustomization

bases:
– ../../base

commonLabels:
environment: development
bases フィールドには、基本となるディレクトリへの相対パスを指定します。また、commonLabels フィールドを使用して共通のラベルを追加できます。

変更の適用:
Kustomizeを使用して環境ごとに設定を変更するには、kubectl apply コマンドを使用します。
kubectl apply -k overlays/development

これにより、基本となるリソースとオーバーレイが組み合わさり、開発環境向けの変更が適用されます。
これはKustomizeの基本的な使用方法です。詳細な設定やパッチの適用、変数の使用など、より高度な機能も利用できます。Kustomizeの公式ドキュメントを参照することをお勧めします。
また、Kustomizeは柔軟なKubernetesマニフェスト管理のためのツールであり、便利な機能を提供しますが、メリットとデメリットが存在します。

○メリット
柔軟性と拡張性:
Kustomizeは、基本のKubernetesマニフェストに変更を加えるための柔軟で拡張可能な仕組みを提供します。これにより、異なる環境や要件に合わせて簡単にカスタマイズできます。

リーダブルな構文:
Kustomizeの構文は直感的で読みやすく、変更点がすぐに理解できます。また、Kustomizeのマニフェストは通常のKubernetesマニフェストと互換性があります。

継続的なデプロイメント:
異なる環境やステージングにおいて、同じ基本のKubernetesマニフェストを使用して様々な設定を持つことができ、継続的なデプロイメントをサポートします。

コミュニティサポート:
KustomizeはKubernetes公式のサポートを受けており、広く使用されています。コミュニティの活発さにより、問題が発生した場合にサポートを受けることができます。

○デメリット
学習コスト:
Kustomizeの概念を理解し、マスターするにはある程度の学習コストがかかる可能性があります。特に初めてKustomizeを使用する開発者にとっては、最初は理解が難しいことがあります。

複雑性:
プロジェクトが大規模になると、Kustomizeのマニフェストが複雑になり、管理が難しくなることがあります。効果的な組織やディレクトリの構造の確立が必要です。

一般的なパターンの欠如:
一般的なKubernetesのパターンに対するサポートが不足している場合があります。これは、特定の問題に対する解決策がKustomizeに組み込まれていないことを意味します。

制限された機能:
Kustomizeはあくまで単純なテンプレートエンジンであり、一部の高度な処理や機能は提供していません。そのため、より高度な設定が必要な場合は、他のツールやアプローチを検討する必要があります。

総じて、KustomizeはKubernetesマニフェストの管理において有用なツールであり、特に多様な環境やステージングに対応する際に役立ちます。ただし、プロジェクトの規模や要件によっては、他のアプローチも検討する価値があります。

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中川 豪

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