一般社団法人 全国個人事業主支援協会

COLUMN コラム

近年、ブラジルで「linguagem neutra」(ジェンダー・ニュートラル・ランゲージ)が注目されています。性的多様性を考慮したものですが、定まった形がなく正書法にも認められていないため、導入には否定的な意見も多いです。主にSNSで使われ、ビジネスや公文書ではまだ一般的ではありません。

ポルトガル語翻訳の際、名詞の性別や数による変化が難点です。日本語にはないため、理解が難しいかもしれませんが、例えば在日ブラジル人向けの案内文はしばしば男性形を用い、女性を考慮していないような訳文があります。ジェンダー・ニュートラル・ランゲージが広まれば解決する問題かもしれませんが、性別を区別しないために語末に「X」や「@」を使う今の流行りは、読み上げ機能で認識されず、目の不自由な方にとって不便をもたらすので、インクルーシブでなくなります。

言語は社会の変化に常に影響されますので、リンギストとしてこれらの社会的コンテキストを意識し続けることはとても重要です。

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前田 比呂志フェルナンド

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