最近「作文」にハマっています。
きっかけは、ある生徒。
その生徒は「国語」に課題を抱えていました。
「できない」というほどではなかったのですが、
他の教科と比べると、国語が伸び悩んでいる。
そのような生徒でした。
「国語」は伸ばすのが非常に難しい教科です。
特に、中学生になって以降、国語の実力をきちんと
伸ばせた生徒というのは、ほとんど見たことがありません。
なので、私の受験戦略として、
「国語は最低限『守る』。あとの4教科で点数を取りに行く」
という方針を立てました。
そのため、国語についての指導は、ほとんどしませんでした。
この生徒が受験生になり、模試を受けるようになりました。
すると、面白い結果が出てきました。
「課題」だと思っていた「国語」の成績が安定し始めたのです。
最初のうちは
「たまたま、問題との相性がよかったのだろう」
とそれほど気にしていませんでした。
ですが、回数を重ねるごとに、国語の成績が上がり、
高い数値で安定感が増していく。
私は国語の指導は、ほぼしていません。
「一体、この生徒は、どのような勉強をしたのだろう」
と思って聞いてみても、
「問題を解いているだけです」
との答え。
「たまたま、この生徒の眠っていた能力が開花したのかな」
とも思いました。
が、ある時、ふと気づきました。
この生徒は、生徒会長を務めていました。
生徒会長という立場上、人前で話す機会が多いです。
そのため、「作文」を書く機会が多かったようでした。
そして、それを添削する学年主任の先生が
なかなか厳しかったようで、
「作文を書くのはかなり緊張しながら書いていた」
とのことでした。
「これだ」と思いました。
おそらく作文の添削を何度も受けているうちに、
国語力、特に「表現力」の部分が自然と鍛えられ、
その副産物として、国語の成績も上がったのではないか。
そのように感じました。
そこでさっそく
「国語で伸びなやんでいる生徒」に対して
作文の課題を課すようにしています。
やってみると、思った以上に色々なことに気付かされます。
生徒の「考えていること」というものの傾向が見えて、
生徒の意外な一面にも気づくことができています。
こうした「作文指導」は、成果が出るまでに
時間がかかると思うので、気長に続けていこうと思います。