<ネットワーク監視を行うメリット>
ネットワーク監視には、ネットワークの安定性や障害時の復旧対応、ネットワーク
使用率の把握などにおいてメリットがあります。
◆ネットワークを安定稼働できる
ネットワーク監視を実施すれば、サービスやシステムを障害でダウンさせる
ことなく安定して稼働できます。
例えば、サーバの使用率が高く機器の負担を検知した場合、アクセス分散など
の対処によりサーバ停止を回避します。
また、障害発生の予測も可能なので、障害を未然に防ぎ、発生頻度も大きく
低減できる点もメリットです。
ネットワークの安定稼働によって、機能停止による利益損失や企業信用の
低下を最小限に抑えられるでしょう。
◆障害の復旧期間を短縮できる
ネットワークダウンやレスポンスの悪化による、業務停止時間が長ければ長いほど、
企業に与えるダメージは大きくなります。
そのため、迅速な復旧こそが機会損失を回避する鍵となるでしょう。
ネットワークに障害が生じた場合は、まず原因特定が必要です。
ネットワーク監視では、機器類からのネットワークデータを日ごろから蓄積して
いるため、障害発生時には原因を素早く特定し、ネットワークの復旧時間を大幅に
短縮できます。
◆ネットワークの使用率を把握できる
ネットワーク監視の実施により、監視対象機器のメモリ使用率やハードディスク
使用率など、ネットワークの稼働状況を正確に把握できます。
また、ネットワーク監視から、ポートやパケットの遅延、ネットワークの使用状況、
トラフィック量などが把握できるため、現状のサーバや機器のリソースは適切か、
それとも機器を増設すべきかといった判断も行えます。
中長期的なネットワークの改善にも役立つでしょう。
<ネットワーク監視を行うデメリット>
続いてデメリットを解説します。ネットワーク監視には、以下のような懸念があります。
◆ネットワーク監視の知識が必要
ネットワークの性能低下や障害発生の予兆が見つかったら、管理者は迅速に適切な
対処を行わなくてはなりません。
そのためには、監視すべき対象や正常値・異常値の範囲など、多くの知識が必要です。
監視対象や種類が多いほど、状況把握は簡単ではありません。
◆コストの増加
監視業務を新たに設ける場合は、ネットワーク監視の知識を備えた人材が必要です。
管理者を新規採用するのであれば、人的コストがかかります。
<効果的なネットワーク監視にはツールの活用がおすすめ>
24時間365日のネットワークの稼働が一般的となった現代では、ネットワークのダウンや
レスポンスの悪化に対して、迅速な復旧が求められます。
ただし、ネットワークの安定稼働には24時間体制のネットワーク監視が必要となり、
管理者の手間がかかるうえ、監視対象が複数あれば管理も煩雑になるでしょう。
一方でネットワークの監視を怠り、障害が起きた際には大きな損失が発生します。
このジレンマにこそ、ネットワーク監視ツールの必要性があります。
なぜなら、ネットワーク監視ツールは、人に代わってネットワークの効率的な監視を行い、
正常な稼働を支援するからです。