今年は平年より遅れてソメイヨシノの開花が始まりました。
満開の桜の美しさは日本人だけでなく、多くの外国人をも魅了しています。
さて、みなさんはこのような疑問を持ったことはありませんか。
本来であれば同じ環境でも一本一本の木の開花は微妙にずれるはずなのに、どうしてソメイヨシノは一斉に開花するのだろうか、と。
実はソメイヨシノというのは、一本の木から枝を取って接ぎ木をして増えていったのです。いわばクローンですね。
ソメイヨシノは基本的に同じ遺伝子を持っているため、環境が整うと一斉に開花します。
そのため桜前線という気象庁による開花予想ができました。
最近の研究ではごくわずかな塩基配列の差異から4つのグループに分類できるそうですが、元をたどれば「一つの原木」に辿り着くはずです。「一つの原木」はいまだ発見されていないので、今後の研究結果に注目ですね。
さて、そんなソメイヨシノですが、江戸時代末期から広まり親しまれていたようです。
当時と全く同じ桜が現代でも見られるというのは、不思議な気持ちになりますね。まるで時の流れから抜け出してきたかのようです。
この財産を途切れることなく未来に託していきたいですね。