こんにちは梅村です。6月に入り時折気温が真夏日のような暑さが続くことがあり体調管理が大変な季節になってきましたね。
さて今回は前回の続きから2024年問題についてのお話をさせていただきます。
営業用トラックドライバーは、2025年に約20万8000人、2028年には27万8000人不足すると予測されています。
また道路貨物運送業は全産業平均より若年層の割合が低く、高齢層の割合が高い年齢構成の業種です。現状のままだと、
近い将来「荷物が運べない」状況に陥る懸念があります。慢性的な人材不足は、次に挙げる残業過多や低賃金が要因として挙げられます。
物流業界では、長時間労働が常態化しています。厚生労働省の統計によると、トラックドライバーは全産業と比較して超過実労働時間数が3倍を超えています。
トラックドライバーが長時間労働になる要因としては「荷待ち時間」や「荷役時間」が大きく影響していることが考えられます。
また、渋滞など交通状態の影響で、想定以上に労働時間が長くなるケースも少なくありません。
そして、トラックドライバーは「歩合給」の給与体系であるケースが多く、これらの労働環境や待遇面が原因で、若年層が定着しにくい構造になっているとも考えられます。
人材が不足する一方で、物流量は年々増加しています。コロナ禍で通販の需要が拡大したこともあり、宅配件数は増加傾向にあります。
電子商取引(EC)市場の拡大により、2020年の宅配便個数は48億3647万個で、5年前より約11億個も増加(※1)しました。
物量の増加のほかにも「翌日配送などのスピード配送」「再配達指定」などサービスレベルの向上に対する需要はますます高まっています。
顧客の利便性を高めることは「顧客満足度向上」と「競争力強化」につながる反面、ドライバーの負担増・離職の加速などが懸念されています。
※1:国土交通省 報道発表資料「令和2年度宅配便取扱実績について」