一般社団法人 全国個人事業主支援協会

COLUMN コラム

  • はじめまして

はじめて投稿します。

 

私は地方の小さな街で家業である昔ながらの時計・眼鏡・補聴器の修理販売業を営んでおります。

大阪から帰省して数年、2021年に事業承継を行い現在4期目へ突入しております。

 

地方の人通りの少ない商店街(中にはシャッターが閉まったまんまのお店もあり)の中にメガネ・時計店があるのを見かけたことがある方も多くいらっしゃると思います。当店も御多分に洩れず同じような系統のお店です。

よく寄せられる質問が、「こんな田舎町で時計とメガネだけのお店で、しかもお客さんも全然入っているように見えないのにどうやってやっていけてるの?」

同じような疑問を持つ方が大勢いらっしゃると思いますが、私はそういうスタイルのお店に戻って来た1人です。

 

全然お客さんが入ってないくて儲かっていない、という前提条件で今日は皆さんのその疑問にお答えします。

その答えは3つあります。

1つ目。

不動産収入がある。地方の時計メガネの兼業店浅くても50年、それ以上の歴史を持つお店が殆どです。地方で長くやっているからこそ先祖代々の土地を周辺に持っていることがあり、その土地の不動産収入で赤字分を補っているケースがあります。

 

2つ目。

年金で不足分を補っている。前述したように地方の兼業店は歴史が長く、超高齢化が進んでいて年金受給者の割合が高いです。70歳以上の方でも仕事をリタイアしているわけではなく、家賃がかからず小さい売上でも大きな損失を出すことはなく、多少なりとも事業所得が発生するのでなんとか生活を維持できている

 

3つ目。

見ての通り全然儲かってない。いまだに親子2代で(親80代寸前、子50代程度)で営んでいるお店もありますが、総じてワーキングプアです。親は年金で生活を維持して、子は僅かな売り上げで独身のまま中古型落ちの軽自動車に乗り実家で生活しています。売り上げは最低ラインを毎年更新しているような状態ですね。

 

 

私のケースは帰省当時、3つ目に相当していました。もともとサラリーマン生活に耐えきれず仕事を辞めて帰って来て、凄惨な状況も把握して上でリスク承知で家業を継ぐ決意でした。帰省当時から赤字で収入はゼロ。確定申告では所得ゼロなので所得税、住民税はゼロ。国民年金は全額免除の状態をしばらく続けていました。

 

さて、それから数年後の今はというと、様々な控除を外した実金額ベースの事業所得(年収)は概ね1000万円に届こうかという状況まで復活させることができました。また今期は過去最高売上で推移しています(まだ半期だけど)

従業員がおらず、1人の力で(助言はたくさん頂きました)ここまで築くことができました。このノウハウやマインドはもしかしたらカテゴリーを超えてお役立ちするのかもしれません。

そのノウハウをこのコラムを通して小出しにご紹介できればと思いますので、今後の展開をぜひ見て頂けると幸いです。

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伊藤 尚史

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