一般社団法人 全国個人事業主支援協会

COLUMN コラム

日本の個人事業主の予定納税額について理解するには、まずその計算方法や適用条件を知る必要があります。
以下は、予定納税額に関する詳細な説明と具体的な事例です。

■予定納税の基本
予定納税とは、前年の所得税が一定額を超える場合に、翌年に予定して納税する仕組みです。
これは、納税者が大きな税負担を年末に一括して負うことを避けるための制度です。

■予定納税の適用条件
前年の所得税額が15万円以上の場合、予定納税義務が生じます。予定納税は、7月と11月の2回に分けて行います。

■予定納税額の計算方法
予定納税額は、前年の所得税額の3分の1です。
つまり、前年の所得税が45万円であれば、7月と11月にそれぞれ15万円ずつ納付することになります。

■具体的な事例
・事例1: 所得税額が45万円の個人事業主の場合
前年の所得税額: 45万円
予定納税額の計算: 45万円 ÷ 3 = 15万円
7月の納付額: 15万円
11月の納付額: 15万円
この個人事業主は、7月と11月にそれぞれ15万円の予定納税を行う必要があります。

・事例2: 所得税額が60万円の個人事業主の場合
前年の所得税額: 60万円
予定納税額の計算: 60万円 ÷ 3 = 20万円
7月の納付額: 20万円
11月の納付額: 20万円
この個人事業主は、7月と11月にそれぞれ20万円の予定納税を行う必要があります。

・事例3: 所得税額が14万円の個人事業主の場合
前年の所得税額: 14万円
予定納税の適用: 所得税額が15万円未満であるため、予定納税の義務はありません。
この個人事業主は、予定納税を行う必要がありません。

■予定納税額の見直し
事業の状況が変わり、前年と比べて今年の所得が大幅に増減した場合、予定納税額の見直しを税務署に申請することができます。
この申請を行うことで、実際の所得に基づいた予定納税額に調整することが可能です。

まとめ
予定納税は、前年の所得税額を基に計算され、15万円以上の場合に義務が発生します。
7月と11月にそれぞれ3分の1ずつ納付することで、大きな納税負担を分散することが目的です。
事業の状況に応じて見直し申請も可能ですので、必要に応じて適切な対応を行うことが重要です。
※また、令和6年度分の予定納税額は定額減税の(本人分3万円)を差し引いて通知されていますね。

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