一般社団法人 全国個人事業主支援協会

COLUMN コラム

ナマステ! Takuです。

私も含めてですが、フリーランスの皆さまの中には業務委託でお仕事をされている方も多いと思います。

業務委託の契約条件は様々なパターンがあったり、企業によって用語が微妙に異なっていたり、はじめて働くときはいろいろと戸惑うことがありました。
そんなとき、人材紹介企業の担当者に優しく教えていただきとても感謝しています。

すでに業務委託での経験を積まれている方には釈迦に説法かもしれませんが、これからの人に向けて簡単にまとめておこうと思います。

以下で紹介する例は多くの企業で採用されている考え方ですが、皆様の状況に合わせて置き換えてください。

例として、以下の契約を想定してみます。
 基準報酬:80万円/月
 稼働時間:160h±20h

・稼働時間幅(精算幅)
月稼働時間に上下の幅を持たせる方法です。
月の稼働時間が140〜180hであれば、報酬は80万円となります。

では、実際の稼働時間がこの幅を超えた場合はどうなるのでしょうか?
その場合に使われるのが上下割または中間割という考え方です。

・中間割(中割)
基準報酬を稼働時間幅の中間値で割って超過/控除単価を計算する方法です。
上記の契約の場合、800,000 / 160 = 5,000 が時間単価となり、超過/控除した時間分の金額を計算します。

(超過:稼働時間が多かった場合)
稼働時間が190hであれば、超過時間は 190 – 180 = 10hとなります。
5,000 * 10 = 50,000 が超過分の加算額となり、報酬は 800,000 + 50,000 = 850,000 となります。

(控除:稼働時間が少なかった場合)
稼働時間が130hであれば、控除時間は 140 – 130 = 10hとなります。
5,000 * 10 = 50,000 が控除分の減算額となり、報酬は 800,000 – 50, 00 = 750,000 となります。

・上下割
超過の場合は稼働時間幅の上限値で割り、控除の場合は下限値で割る単価の計算方法です。
上記の契約の場合、超過は800,000 / 180 = 4,444 が時間単価となり、控除は800,000 / 140 = 5,714 が時間単価となります。

(超過:稼働時間が多かった場合)
稼働時間が190hであれば、超過時間は 190 – 180 = 10hとなります。
4,444 * 10 = 44,440 が超過分の加算額となり、報酬は 800,000 + 44,440 = 844,440 となります。

(控除:稼働時間が少なかった場合)
稼働時間が130hであれば、控除時間は 140 – 130 = 10hとなります。
5,714 * 10 = 57,140 が控除分の減算額となり、報酬は 800,000 – 57,140 = 742,860 となります。

中間割と上下割を比較すると、超過・控除のどちらの場合も中間割の方がお得だと言えるでしょう。
交渉の余地があるのであれば、上下割よりも中間割をお勧めします。

また、業務委託でこのような契約をしている場合に陥りがちなのが、毎月一定額の報酬をもらえるのが普通と思ってしまい、
控除が発生すると損をしたような気になってしまうことです。

仕事をなるべく休まないのは勤怠がちゃんとしていて良い印象を与えることができますが、
控除を恐れるあまりに休みを取りづらい・体調が悪くても無理をしてしまう、となると自分が苦しくなります。

実際には稼働時間に応じて報酬が発生するので、必要以上に控除を怖がらないようにしましょう。
「働かなかったら報酬を減らされる」というネガティブ思考ではなく
「働いたらその分報酬が増えていく」というポジティブ思考をもって
いきいきと、楽しく、充実した気持ちで働きたいですね。

私たち自身と、ご家族や親しい方々、そして世界中の全ての方々に平安を。

OM, Shanti, Shanti, Shanti

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