■ホットアド(hot add)
ホットアド(hot add)とは、コンピュータの仮想化ソフトなどの機能の一つで、稼働中の仮想マシン(VM)を
停止せずにCPUやメモリなどのハードウェア資源を追加すること。
仮想マシンが占有する物理コンピュータ上の資源を動的に変更できる機能で、使用するCPUの数を増やしたり、
メモリ領域を増やしたりすることができる。
利用するにはハイパーバイザ(VMM)とゲストOSの両方が対応している必要がある。
■ホットリーブ (hot remove)
ホットアドとは逆に、仮想マシンを稼働させたままCPUやメモリなどの資源を動的に減らす操作を「ホットリムーブ」という。
ソフトウェアの実行状態に影響を及ぼさずに資源を差し引く処理は高度で困難なため、ホットアドには
対応するがホットリムーブはできない環境もある。
ホットアドとホットリムーブを合わせて「ホットプラグ」と呼ぶこともあるが、この用語は仮想環境だけ
でなく物理的な装置の(通電状態における)着脱についても用いられる。
■CPU ホット アドの有効化(VMware vSphere 7.0)
デフォルトでは、仮想マシンがパワーオンになっているときにはその仮想マシンに CPU リソースを
追加することはできない。
CPU ホット アド オプションでは、動作中の仮想マシンに CPU リソースを追加できる。
次の条件が適用される。
・最善の結果を得るには、ESXi 5.0 以降と互換性のある仮想マシンを使用する。
・マルチコア仮想 CPU のホット アドは、ESXi 5.0 以降と互換性のある仮想マシンのみでサポートされる。
・仮想マシンに搭載されている仮想 CPU が 128 個以下の場合は、ホット アドを使用して仮想 CPU の数を
128 よりも多くすることはできない。
仮想 CPU の数を制限を超えた値に変更するには、まず仮想マシンをパワーオフする必要がある。
これに対して、仮想マシンの既存の仮想 CPU が 128 個を超えている場合は、ホット アドを使用して
仮想 CPU の数を 768 個まで増やすことができる。
・すべてのゲスト OS で CPU ホット アドをサポートしているわけではない。
ゲスト OS がサポートされていない場合は、これらの設定を無効にできます。
・ESXi 4.x 以降と互換性のある仮想マシンで CPU のホット アド機能を使用するには、
[ソケットあたりのコアの数] を 1 に設定する。
・CPU ホット アドが有効となっている、稼動中の仮想マシンに CPU リソースを追加すると、その
仮想マシンに接続されているすべての USB パススルー デバイスが切断されてから再接続される。
[前提条件]
・仮想マシンが次のように構成されていることを確認する。
・VMware Tools の最新バージョンがインストールされている。
・ゲスト OS で CPU ホット アドがサポートされている。
・仮想マシンが ESX/ESXi 4.x 以降と互換性がある。
・仮想マシンがパワーオフ状態。
・必要な権限:仮想マシン.構成.設定
[手順]
1.インベントリで仮想マシンを右クリックし、[設定の編集] を選択する。
2.[仮想ハードウェア] タブで、[CPU] を展開し、[CPU ホット アドの有効化] を選択する。
3.[OK] をクリック。
[結果]
これで、仮想マシンがパワーオンの状態のときにも CPU を追加できる。