一般社団法人 全国個人事業主支援協会

COLUMN コラム

  • 児童福祉司による子育ての疑問解決 ~不登校~

初めまして^^

 

思春期の子どもを持つ家庭のカウンセラー

石川 夏美です。

 

もともとは児相相談所の職員として

0~18歳までの子どもと保護者の

ありとあらゆる相談を解決する仕事をしていました。

 

その中で、相談が多かったものから

この記事で対応方法について書いていきます。

 

今回は、相談件数最多の

 

「不登校」について解説していきます。

 

  • なかなか朝起きてこない。

 

  • 学校に行く直前に体調不良を言い訳にする。

 

  • 制服に着替えるところまではできるけど、家から出られない。

 

こんな風に、不登校の子どもの状況は様々です。

 

でも多くの人は「学校をサボりたいだけ」と見てしまいます。

 

確かに嫌なことから逃げているようにしか見えない部分は多いでしょう。

しかし、親世代のときとは違って今の子どもたちは結構苦労しています。

 

まずは「SNSによる過剰な繋がり」が増えたこと。

 

思春期の子どもはみんな自分のことで精いっぱい。

そのため、人間関係の入れ替わりが激しくなりやすい。(特に女子はそうですね)

その中で孤立しないように一生懸命気を配らなくてはいけません。

学校生活に加えて、SNSが入ってきたことで子どもは逆に気を遣う対象が増えています。

 

もちろん、思春期の子どもをターゲットにした犯罪も多くなっています。

だからといってSNSをさせないというのも現実的には厳しいのです。

今の子どもは環境に恵まれる機会が増えた分、気を張らないといけない場面も増えています。

 

でも、実際にはまだ心も発達途中なのでそんなに多くのストレスに対応しきれません。

SNSだといいことしか書かないなど、考えてから対応することができますが、学校などの実生活ではそういう訳にはいかない場面も多いですよね。

 

だから思春期の子どもたちの最初のストレス回避方法が

「不登校」という形で表れてしまうんです。

 

そして2つ目の理由が「学校のシステムそのもの」です。

 

現代では「個性」とか「人と違うこと」がいろんな場面で求められています。

 

しかし、中学校は今でも「みんな同じ」をいろんな場面でまだ求められます。

 

指定の制服から、時間割、授業の内容。

1人でも違うことをすれば「変な子」として先生からも周りからもそう扱われます。

 

時代では「個性」を常に求められる一方で、

実生活では「みんな同じ」を強いられる。

 

大人になればある程度自分で考えて対処していけますが、

思春期の子どもからするとパニック状態になりやすいんです。

 

もちろん、学校が悪いという訳ではありません。

1人の大人が数十人の生徒を見ないといけないので

ある程度「みんな同じ」を強いなければやっていけません。

 

しかし、親としてはある程度そういう時代背景を理解したうえで接してあげないと

本当に子どもは追い詰められてしまいます。

親にまで「甘えているだけ」と叱られるほど、自尊心が壊れてしまいます。

心理面で親に頼れないと考えるようになると、不登校以外の問題も起こしてしまいます。

 

なので、「不登校は怠けているだけ」と見るのではなく、

「子どもからのSOS」と捉えてあげてくださいね。

 

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石川 夏美

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