皆様いかがお過ごしでしょうか。
先月に引き続き、今月も「思考停止状態」について思い巡らせたことについて記してみます。
物事を考えるときには、できるだけ白紙に近い状態で対象となる物な出来事、人物などを見ていくことが大切ですが、「考える主体」となる私たちは、決して白紙の状態とはいえません。
これまでの人生経験や置かれていた環境などから、誰しもが「思い込み」をもっています。これは、「偏見」とも言い換えられそうです。しかも私たちは、自分の中にある「思い込み」になかなか気付けません。その結果、知らず知らずのうちに思い込みに引きずられ、誤った判断をしてしまうことがあります。そのことが、私たちが物事の本質に近付く際の障害になってしまいます。
思い込みというものを排除して、できる限り真っ白な状態で考えるためには、「視点の移動」が必要かもしれません。
物事を見るとき、私たちは「自分」という視点でまず対象を見つめます。しかし、これまで述べてきたように、自分の中にはたくさんの「思い込み」が存在します。そして、その思い込みにとらわれとしまったままでは、思考に歪みが生じてしまい、判断を誤りかねません。
こうした思い込みを排除するためには、自分以外の様々な視点を用意して、多方面から対象を見ていきます。ひとつのことを、いくつもの「違う目」で見ていくというイメージでしょうか。
そうすることで、「自分の目」だけで見たときとはまた違う、新たな姿を発見したいものです。
今月は以上です。
また来月に続く予定です。