背骨は、椎骨(ついこつ)と呼ばれるブロック状の骨が32〜34個積み重なってできており、頭のほうから順番に「頚椎(けいつい)」「胸椎(きょうつい)」「腰椎(ようつい)」に分かれています。腰椎は、5つの椎骨で構成され、その下にある仙骨、尾骨とつながっています。
腰椎を支える役割を担うのが筋肉と靭帯です。正常な腰椎は前方に緩やかなS字カーブを描いています。しかし、腰の周りにある筋肉が衰えると、腰椎にゆがみが生じてカーブが大きくなり、腰痛が起こりやすくなるのです。
腰痛に関わる腹筋と背筋には、腹直筋、腸腰筋、腰方形筋、脊柱起立筋などがあり、この筋肉が衰えたり凝り固まったりすると、腰の負担が大きくなって、痛みにつながります。
股関節の深部にあるインナーマッスルで、大腰筋・腸骨筋・小腰筋の3つの筋肉の総称。腹筋の代表格といえる筋肉です。腰を前に曲げるときに使いますが、デスクワーク中心の姿勢でいると腸腰筋が縮こまってしまい、反り腰や骨盤のゆがみの原因となります。腸腰筋は奥深くにある筋肉なので、外部からのマッサージでアプローチするのが難しいとされています。
腰の奥深くにあり、腰椎を両側から支えている長方形の筋肉です。姿勢を安定させるのに重要な役割を果たしています。腰方形筋は左右対称についている筋肉なので、そのバランスが崩れると、片方の腰だけが痛んだり、腰をひねったときに痛みが生じたりします。
頭蓋骨から骨盤まで背骨に沿ってついている長い筋肉です。一般的に、背筋と呼ばれています。棘筋(ちょくきん)、最長筋、腸肋筋(ちょうろっきん)の3つの筋肉で成り立っています。背骨をまっすぐに保つ働きがあり、正しい姿勢の維持には欠かせません。脊柱起立筋が弱くなると、S字カーブが深くなり、腰に負担がかかります。