一般社団法人 全国個人事業主支援協会

COLUMN コラム

こんにちは。
私はフリーランスでソフトウェアエンジニアとして、バックエンドやインフラ面からアプリ構築を支援したりしています。

今回はVercelについてざっくりと書きます。

◇Vercelとは?
Vercel は、静的サイトやサーバーレスアプリケーションを簡単にデプロイできるクラウドプラットフォームです。フロントエンド開発向けに特化しており、特に Next.js の公式ホスティングプロバイダーとして知られています。

◇主な特徴
⚫︎簡単なデプロイ: GitHubやGitLabと連携して、プッシュするだけで自動的にビルドとデプロイが可能。
⚫︎サーバーレス機能: APIエンドポイントをサーバーレス関数として実装できる。
⚫︎CDN対応: グローバルCDNで高速配信を実現。
⚫︎プレビュー機能: プルリクエストごとにプレビューURLが生成されるため、テストやレビューが容易。
⚫︎フルスタック対応: フロントエンドとサーバーレス機能を組み合わせて利用可能。

◇メリット
⚫︎簡単なセットアップ: Gitリポジトリと連携し、プッシュするだけでデプロイ可能。環境変数管理やビルド設定もUIから簡単に設定。
⚫︎サーバーレス関数対応: APIやバックエンド処理をサーバーレス関数(Node.jsまたはGo)で構築できる。スケーラブルで、リクエストごとに自動的にスケール。
⚫︎プレビュー機能: コードをプルリクエストするたびにプレビューリンクが生成され、レビューやテストが簡単。
⚫︎パフォーマンス最適化: グローバルCDNによる配信で高速化。静的サイト生成(SSG)やサーバーサイドレンダリング(SSR)に対応。
⚫︎多くのフレームワークに対応: Next.js, React, Vue.js, Angular, Svelte など主要なフロントエンドフレームワークに対応。
⚫︎無料プランが充実: 個人開発や小規模プロジェクトでは無料プランでも十分利用可能。

◇デメリット
⚫︎サーバーサイド機能が限定的: データベースなどの永続ストレージは直接サポートしておらず、SupabaseやFirebaseなどの外部サービスと連携が必要。
⚫︎バックエンドの制約: 複雑なバックエンド処理や長時間実行される処理には向かない(サーバーレス関数の実行時間制限あり)。
⚫︎無料プランの制約: 無料プランではビルド時間やリクエスト数に制限がある。大規模なアプリには有料プランが必要。
⚫︎依存関係が強い: Next.js などのモダンなフレームワークに最適化されており、従来型のWebアーキテクチャとは相性が悪い場合がある。
⚫︎サーバーレス関数の管理が複雑: エラーやデバッグ時に、ローカル環境との挙動の違いに悩む場合がある。
⚫︎ベンダーロックインのリスク: Vercelに最適化されたアーキテクチャを採用すると、他のホスティングサービスへの移行が難しくなる可能性がある。

◇まとめ
Vercel は、フロントエンド中心の開発やサーバーレス機能を活用したアプリケーションに最適なプラットフォームです。
小規模プロジェクトやプロトタイピングには非常に便利ですが、大規模なアプリケーションや複雑なバックエンドが必要な場合には注意が必要です。
特に Next.js を利用したプロジェクトでは、そのポテンシャルを最大限に活かせるため、モダンなWeb開発を目指す方にはおすすめです。

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中川 豪

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