今日は、「子どもの主体性」ということについて、お話したいと思います。
私は、お子さんから年配の方まで、色々な世代の方々にお会いしますが、
10代後半~30代くらいの若い方々から、
「自分が何をしたいのか分からない」「だから、頑張れない」
というご相談を受けることがとても多いように思います。
社会的には「成功者」と映るようなステイタスの方々で、
知的にとても高く、本来は力のある方々であることも多いのですが、
よくよくお話を伺うと、
小さいころから親に厳しく勉強をするように言われ、言われるがままやってきた。
親に敷かれたレールの上を歩いてきた。と仰ることが、とても多いのです。
親御さんの勧めに沿って頑張ってきたけれど、
身体のなかではどこか違う、とずっと感じてきていて、
どこかのタイミングでそれが限界にきて、
それこそポキッと折れ、無気力になってしまうのです。
カウンセリングでは、
その方が本当は何をしたいのか、どう生きたいのか、
ということをもう一度探りなおしていくのですが、
ずっと自分自身の好き嫌いの感覚を抑圧して生きてきていると、
たとえば、好きな色、好きな飲み物、といった小さな「好き」も埋もれてしまっていて、
感情や身体感覚といった原始的な感覚への気づきにも丁寧に時間をかけていく必要があります。
このような方々にお会いするたび、
その方々のなかの傷付いたチャイルドを思い、胸が痛みます。
小さいころから、
好きな遊びを思う存分楽しんだり
○○は惹かれる、△は嫌い、ということに気づき、
自分を知っていく過程を踏むことが損なわれているのです。
親御さんの思う幸せを、お子さんに押し付けないでほしいな、といつも思います。
ただただ、お子さんの目線で、今お子さんが感じていることをそのまま大切にしてあげることが出来ていれば、
お子さんは自分自身で主体的に考え、葛藤し、その方に合った道、幸せな人生を、
少しずつでも掴み取っていくはずです。
私自身も子育て真っ最中。
決して順風満帆ではなく、迷うこと、心配することも多いですが、
子どもの目線を大切にしていきたいと思います。
今年もありがとうございました。