建設工事等競争入札参加に申請すると、ランクが付与されます。東京都の場合、ランクはA・B・C・D・Eが設定されています。(Eは対象業種によって存在するものがあります。)
取得したランクによって入札に参加できる工事の規模が制限されます。いいかえるとランクが上位であればあるほど、大きい金額の入札に参加できます。
どのようにしてランクが決まるのでしょうか?
東京都の場合は公報に記載されています。(令和6年10月2日公示)
https://www.e-procurement.metro.tokyo.lg.jp/html/shikakushinsa1/3150-061002.pdf
客観等級・主観等級
客観等級(A・B・C・D・E)、主観等級(A・B・C・D・E)というものを計算して、いずれか低いほうをランクとします。
例えば、「客観B・主観C」の場合、主観のほうが等級が低いのでランクCとなります。
客観等級の求め方
客観等級は、経審の総合評定値(P)の点数によって決まります。
例えば業種「06 一般土木工事」の場合は
900点以上⋯A、
750点以上、900点未満⋯B
650点以上、750点未満⋯C
600点以上、650点未満⋯D
600点未満⋯E
です。
業種「06 一般土木工事」で必要とする経審の種類は「土、と、舗、水」のいずれかです。例えばX社の経審の点数が(と) 816点の場合、等級Bとなります。
主観等級の求め方
主観等級は、次の条件を満たす工事の最も大きい請負金額できまります。
1.申請を行う業種に該当する
2.過去6年以内のもの
3.指定地域(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、茨城県、栃木県、群馬県)のもの(条件によってはそれ以外でも可能な場合あり)
4.東京都又は他官公庁と契約した2,500万円以上の工事の場合はコリンズに登録されている
5.単価契約の場合は、一回当たりの支払いの最高金額を申請する
6.民間企業発注の工事は請負金額の1/2を申請する
7.申請者が中小企業法で規定する中小企業で、本店が東京都内にある場合は請負金額から20%が加算される。
上記を踏まえて、同じく業種「06 一般土木工事」の場合は
3.5億円以上⋯A
1.6億円以上、3.5億円未満⋯B
4000万円以上、1.6億円未満⋯C
1000万円以上、4000万円未満⋯D
1000万円未満⋯E
X社の工事実績が3900万円の場合、等級Dとなります。ただしX社が都内本店の中小企業の場合、3900✕1.2=4680万円となり等級Cとなります。
よって、X社は客観等級B、主観等級Cとなり、低いほうの等級Cが採用され、ランクCとなります。
以上が東京都における建設工事等競争入札参加資格のランク付けの方法です。