歩行時の体幹異常運動に関して、今回は体幹前傾の原因を考える。
要因としては、大腿四頭筋、大臀筋の筋力不足や足関節クリアランス低下、視覚代償による意図的な運動が考えられており、腰部痛による原因以外は意図的に体幹前傾を行い代償している事が多く見られている。
体幹前傾姿勢が荷重応答期や立脚中期で出現する場合に上記要因をトップダウンで評価し、アプローチ後の変化を確認していく事が必要である。
一方で戦略的な前傾代償に関しては、歩行推進などで必要な場面もある事を理解し、筋力向上だけではなく、現在の歩様で安定性を高める工夫も必要となる。