一般社団法人 全国個人事業主支援協会

COLUMN コラム

  • ORACLEのUNION ALLでカラムの順番を間違えると意図しない結果になる話

フリーランスエンジニアの岩井です。
ちょうど今日、どう見ても問題なさそうなSQLで詰まったので展開します。

 

OracleでSQLを使ってデータを操作する際に、UNION ALL を利用して複数のSELECT結果を結合することはよくあります。しかし、カラムの順番を誤ると、意図しない結果が出ることがあります。この記事では、その具体的な例と正しい使い方について解説します。

 

UNION ALLとは?

UNION ALL は、複数のSELECT文の結果を単純に結合するSQLの演算子です。UNION との違いは、重複を削除せずそのまま全件を結合する 点にあります。

基本的な構文

SELECT カラム1, カラム2 FROM テーブルA
UNION ALL
SELECT カラム1, カラム2 FROM テーブルB;

 

カラムの順番を間違えるとどうなるか?

重要なのは、UNION ALLではカラム名ではなく、カラムの順番でデータが対応する という点です。
異なるテーブルからデータを結合する際に、カラムの順番を間違えると、データが意図しない形で出力される可能性があります。

 

誤った例(カラムの順番が異なる)

例えば、次のような2つのテーブルがあるとします。

table_a

id name
1 Alice
2 Bob

table_b

name id
Charlie 3
Dave 4

この2つのテーブルをUNION ALLで結合するSQLを実行するとします。

 

SELECT id, name FROM table_a

UNION ALL

SELECT name, id FROM table_b;

このSQLの結果はどうなるでしょうか?

id name
1 Alice
2 Bob
Charlie 3
Dave 4

問題点

  • table_bの name 列のデータが id 列に格納され、 id 列のデータが name 列に入ってしまった!
  • Charlie や Dave が id として表示され、数値ではなく文字列が入ってしまう可能性がある。

このように、カラムの順番を間違えると、異なるデータ型のカラムが混ざったり、意図しない値が出力される ことになります。

正しい書き方(カラムの順番を統一)

この問題を防ぐためには、SELECT 文のカラムの順番を統一することが重要です。

SELECT id, name FROM table_a

UNION ALL

SELECT id, name FROM table_b;

このように、両方の SELECT 文で カラムの順番を揃える ことで、意図した結果が得られます。

まとめ

UNION ALL を使うときのポイントは以下の通りです。

カラムの順番を必ず統一する
カラムのデータ型も一致しているか確認する
UNION ALL はカラム名ではなく、カラムの順番でデータをマッピングする

ちょっとしたミスで意図しない結果が出てしまうので、SQLを書く際はカラムの順番に注意しましょう!

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