一般社団法人 全国個人事業主支援協会

COLUMN コラム

IT業界に長くいるとときどき目にするのは、斜陽となる技術だ。

前回挙げた純粋なサーバー管理者の仕事は、AWSエンジニアの仕事にとって代わられた。
サーバー側のOS上に乗るアプリのインストール等は、どちらかと言うとサーバーサイドエンジニアが兼任で受け持つようになった。

また、他にも私が見てきた極端な斜陽の例を挙げてみよう。

2007年~2010年ぐらいまで、AdobeのFlashを使ったアニメーションやインタラクティブ(ゲーム等)に特化したWebコンテンツが一大ムーブメントを起こしていた。
Flashで使用するアクションスクリプトのエンジニアは、当時は比較的高給で引く手数多だった。

しかし、Flashのセキュリティの脆弱性の頻繁な発見やスティーブ・ジョブズの「Flashは不要」という発言は、驚くくらいFlashを急激に廃れさせた。
それ以降、アクションスクリプトエンジニアはスキルチェンジを余儀なくされた。
私は当時Web制作会社のシステムエンジニアをしていたので、当時の状況とその後の経緯を間近で見ていた。
「IT業界の技術の移り変わりは速すぎて怖い」と思ったものだ。

ただ、一方、廃れた言語という認識のCOBOLは実は今とても重要な位置付けにある。
アメリカの金融系のインフラが主にCOBOLで構築されており、若手が学ばない言語でもありつつCOBOLエンジニアの高齢化による引退によって、COBOLエンジニアの給料が高騰しているとのこと。

どの技術が斜陽となるのか、もしくは生き延びるのか。
ITの世界は荒波のようなものなので、完全に予測するのは難しいだろう。

とはいえ、今回挙げたアクションスクリプトとCOBOLの例は、今後の技術の動向を測るものとして良い例になっていると感じる。

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今成 匡志

IT業界20年、その中でフリーランスSEは10年になる40代エンジニアです。 新卒と35歳のときにリストラに会った氷河期世代でもあります。 個人的に最も興味あるのは、技術メインではなく「仕事が出来て稼げるSEはどのような性質があるか?」という点です。 もちろん技術そのものにも興味がありますし、技術がどのように世の中に使われているか?ということにも興味があります。 上に挙げたような切り口から記事を書いていきたいと思います。

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