一般社団法人 全国個人事業主支援協会

COLUMN コラム

現在、私は大規模な基幹システムの開発プロジェクトにおいて、要件定義フェーズに携わっています。

本プロジェクトは非常にスケールが大きく、開発からテストフェーズにかけて、要員がピークに達する見込みです。現在はまだ初期フェーズながら、すでに毎月着実に新規メンバーがプロジェクトに着任しており、今後の本格的なフェーズ移行に向けた土台作りが進んでいます。

このようなチャレンジングな大規模開発では、チームの人材構成がプロジェクトの成否を大きく左右します。

特に重要なのが、「ロジカルな人材」と「インスピレーションを重視する人材」をバランスよく組み合わせていくことです。
ロジカルな人は、前提や制約を正確に捉え、筋道立てて思考・判断することに長けており、堅実で高品質なシステムを構築する上で不可欠な存在です。
一方、インスピレーション型の人材は、制約の中から柔軟な発想を生み出し、ゼロからイチを創出する推進力を持っています。彼らは既存の枠にとらわれない思考で、新たな視点をプロジェクトにもたらしてくれます。
ロジカルな人だけでは守りに偏りすぎ、インスピレーション型ばかりではリスクが高まるため、両者の適切な共存が不可欠です。

しかし、こうした多様な人材が一堂に会する中で避けて通れないのが、人間関係の摩擦、いわゆる“ハレーション”です。

特に、ロジカルな若手が、直感で動く経験豊富なベテランに反発する、という構図は少なくありません。
こうしたすれ違いの多くは、実は前提情報の共有不足や認知のズレに起因していることがほとんどです。
私はマネジメントの立場から、そうした兆候を早期に察知し、できるだけ速やかにコミュニケーションの補正を行うよう努めています。
また、どうしても相性が悪いと判断した場合には、無理に近づけないよう配置面でも配慮をしています。

今後もこのプロジェクトの中で、多様な人材が力を発揮できるチーム環境を構築し、成功に導いていきたいと考えています。

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